世界で最も“カオス”なVR空間「VRChat」とはなにか--その魅力から始め方までを解説 - (page 2)

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これからVRChatをはじめる方へ

 ここからはVRChatに興味を持った読者のために、簡単なVRChatへの手引きをお伝えしよう。VRChatには、VRヘッドセットを使用してプレイする「VRモード」と、通常のモニターで遊べる「デスクトップモード」で楽しむことができる。より没入感の高い体験をしたい場合は、VRヘッドセットを装着してプレイすることをお勧めする。

 対応VRヘッドセットは、PCと接続する「HTC VIVE/VIVE Pro」「Oculus Rift/Rift S」「Windows Mixed Reality(Windows MR)系」や、スタンドアローンで使える「Oculus Quest / Quest 2」などがあり、2021年6月末時点では、「PlayStation VR」やスマートフォンなどには対応していない。

 対応VRヘッドセットを使用してログインすることで、360度のVRでワールドを体験可能であり、VRコントローラーを使って身振り手振りのコミュニケーションができる。これにより「自分が実際にバーチャル空間の中にいる」という体験をすることができる。

 しかし、PC接続をせず、Oculus Questなどスタンドアローンでログインする場合は、注意が必要である。PCVRでは入れるワールドが、スペックの都合上入れなかったりと制約があるからだ。Quest版はスペックの都合上、PC版と比較し機能が制限されているケースがあり、ポリゴン数やボーン数の多い重いアバターやワールドは入場が制限されている。そのため、アバターやワールドにはPC向け、Quest向け、PC/Quest両対応したものとそれぞれ環境が異なるものが存在する。

 ただし、Oculus Questでも、PCと接続する「Oculus Link」を利用すると、PC版と同じようにプレイすることができる。Oculus Linkは、PCとUSBケーブル(TypeCまたはTypeA to TypeCなど)を繋ぐことで、PCVR同様の機能を使うことができる仕組みである。

 こういった事情から、PCVRユーザーとQuestユーザーで属するコミュニティや文化が異なり、ある意味分断すら感じることもあるが、それも含めてVRChatの楽しみ方であろう。

 デスクトップモードでは、一般的なPCゲーム同様、キーボードやコントローラーを使って自身のアバターを操作し楽しむ。VRヘッドセットを持っていないがPCはあるという方は、没入感は劣るものの、SteamからVRChatをダウンロードし、まずデスクトップモードで体験することをおすすめする。なお、PCVR含め、基本的にはWindows環境のみに限定される。もし、Macでプレイする場合は、仮想環境などの設定が必要となる。

 VRChatで推奨されるPCの最低スペックは以下の通りだ(Wikiより参照)。

OS Windows 7 以上
CPU Intel Core i5-4590 or
AMD FX 8350 以上
メモリ 4GB
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 970
AMD Radeon R9 290 以上

 3DCGを扱っているため、低スペックのPCだと動作が重くなったり、落ちたりしやすい。実際は下記のような、より高スペックのものが好ましいだろう。

OS Windows 10
CPU Intel Core i5-6500 orAMD Ryzen 5 1600 以上
メモリ 8GB以上
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1060以上 / AMD Radeon RX 580以上

 最低スペックのPCは、おおよそ10万円で用意することができる。上記にある、より高スペックなPCは15万円ほどで揃えられるだろう。もし、予想以上にコストがかかるというのであれば、スタンドアローンのOculus Quest 2が約3万7000円と、もっともリーズナブルかもしれない。VRChatでやってみたいことと、自身の予算感のなかから選択してほしい。

VRChatの始め方

 VRChatのログイン方法も案内しておこう。まずはアカウントを作成する必要がある。VRChat公式サイトにアクセスし、右上の「LOGIN」または中央の「Jump in Now」からアカウントを作成する。その後は、VRChatアプリのダウンロードが必要だが、PC版とQuest版で手順が異なる。


「VRChat」のログイン画面。

 PC版は「Steam」からVRChatをダウンロードできる。もし、Steamのダウンロードがまだの方は、先にSteam をダウンロードしてほしい。SteamのアカウントでもVRChatにログインできるが、アバターが既存のものしか使えないなどの制限があるので、VRChatのアカウントを作成することをお勧めする。


ログイン方法は「VRChat」と「Steam」の2種類がある

 一方で、Quest版はデバイス/Oculusアプリからダウンロードする。

 アカウント作成とダウンロードを終えたら、アプリ起動しよう。ユーザー名とパスワードを入力しログインに成功すると、初回のチュートリアルが始まる。チュートリアル後は他のワールドを移動し、周りのユーザーと交流することができる。

初心者はまず「[JP]TUTORIAL WORLD」に行こう!

 VRChatは初心者にとっては操作が少し難しい。また、なにをしていいのかわからないという事態に陥りやすい。適当なワールドに移動してみても、外国人ユーザーばかりで、友達を作るのが難しいと人も多いだろう。

([JP]TUTORIAL WORLD 右、筆者)
([JP]TUTORIAL WORLD 右、筆者)

 そういう人は、まず「[JP]TUTORIAL WORLD」に行くことをお勧めする。本ワールドはVRChatの基本操作方法がすべて日本語で壁に書かれているため、歩きながらひと通りの遊び方を学ぶことができる。また、日本人が多数訪れたり、日本好きな外国人ユーザーが多く、案内をしてくれる親切なユーザーも多い。Oculus Questにも対応したワールドなので、デバイス関係なく楽しむことができる。


「私立VRC学園」の様子

 また、筆者が設立・運営にも関わっている「私立VRC学園」も初心者がVRChatを楽しんだり、文化を学びながらコミュニティを作ることを一つの目的にした団体・イベントだ。より深くVRChatを楽しんだり、もっとバーチャル文化を学びたい方にぜひお勧めである。

 一見、未来すぎる「VRChat」だが、VR環境がない方も一度ダウンロードして体験してみてはいかがだろうか。

齊藤大将

Estify Consultants OÜ 代表

テニスコーチを辞め、エストニアのタリン工科大学へ入学。在学中に現地案内・コンサルで起業。エストニアでのハッカソンでの受賞歴や、登壇多数。大学院での研究テーマは文学の数値解析と小型人工衛星研究開発。現在、フリーランスのクリエーターチーム(nurumayulabs.com)で、DXコンサル、アプリやIoT、データサイエンスなどの開発業務を行いつつ、VR学習アプリやバーチャル×芸術の創作を行っている。

Twitter @T_I_SHOW_global

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