ショートカットは「iOS 12」以降の「iOS」デバイスですでに提供されているが、Mac版の登場はプロフェッショナルユーザーに特に訴求するだろう。そうしたユーザーは、ショートカットアプリの事前定義されたコマンドのライブラリーを使って、主要な生産性アプリを起動したり、多くの反復的なタスクを実行したりできる。現在、パブリックベータ版で利用可能なこのアプリのバージョンには、いくつかの既製のショートカットしか含まれていないが、それらを詳しく調べて、一連の簡単な、段階的な命令を組み合わせて構築されていることを確認してみると興味深い。
しかし、多くの人にとって、Montereyで最も便利なのは、ウェブブラウザー「Safari」の改善されたタブ機能かもしれない。タブに関しては、筆者はいつもとっ散らかして使っており、作業中に複数のブラウザーウィンドウを開いていることが多い。しかも、それぞれのウィンドウには、多数のタブが乱雑に配置されている。Safariの新しい「タブ」コントロールは、必要に応じてタブグループ全体を素早く開閉できる機能を提供することで、作業を大幅に簡素化し、iMacの画面の乱雑さも大いに改善してくれる。
ツールバーには、視覚的な手がかりとして、現在閲覧中のタブの背景色が適用される。複数のタブを同時に開いている場合、それらを「タブグループ」として保存できるようになった。タブグループは、名前を付けて、Safariの「サイドバー」に保存することができる。これは何個でも作れるので、例えば、作業プロジェクト用と料理のレシピ保存用、そして、後で閲覧するニュース記事用に、それぞれタブグループを作成する、といったことも可能だ。
それぞれのタブグループをサイドバーに保存した後は、通常の「スタート」ページに切り替えるだけで、それらのタブをすべて非表示にして、閲覧を続けることができる。サイドバーが閉じられている場合でも、ツールバーのサイドバーアイコンを使用して、保存したタブグループを一覧表示するプルダウンメニューを開き、必要なタブグループ全体を瞬時にもう一度開くことが可能になった。
この機能は、現在の形式では少し厄介に感じることもある。新しいグループを作成しようとしたときに、既存のタブグループを誤って削除したり、上書きしたりしてしまうこともあったので、タブグループを作成して保存するための一連の正確な手順があった方がもう少し分かりやすいかもしれない。とはいえ、Macのデスクトップがタブやウィンドウで散らかる問題を改善できるようになるという見込みは、その機能だけでMontereyの最終版のリリースが楽しみになるほど魅力を感じる。
2020年の「Big Sur」のアップデートでは、多くのMacユーザーが、MacはiPadに主役の座を奪われたと感じたかもしれないが、Montereyでは、Macがメインの作業用ツールの中心的存在として復帰していると同時に、モバイルデバイスは共同作業で役立つ相棒のように採用されている。
注目すべき新機能はそれほど多くないかもしれないが、ユニバーサルコントロール、MacにAirPlay、Safariの改善されたタブコントロールは、すぐに採用され、日常的に使用されるようになるだろう。Big Surはアイコンの変更に関心が向いているように思えたが、Montereyはここ何年もの間で最も生産性に重点が置かれたmacOSのアップグレードかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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