イノベーションとは「つまらないことに異常に敏感なこと」--糸井重里氏インタビュー - (page 2)

藤井涼 (編集部) 日沼諭史2021年07月01日 09時40分
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コロナ禍に糸井氏に起きた「一番の変化」

——コロナ禍になって1年以上が経ちました。そのなかで糸井さんにとって一番大きく変化したことは何ですか。

 以前から、たっぷり休みを取っても回るような仕事をしなきゃいけないなと思ってたんだけど、案外、うちの会社はそれができてたんだなと思いました。自分のところの事業モデルを根本から考えられるようになりましたね。サボったら倒れるぞくらいに思ってましたから。

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 出社しないでテレワークすべきだとか、有給休暇をしっかり取るべきとか、そういうのができている会社ってそもそもビジネスモデルが成り立っているんですよね。ひっきりなしに動いてないと倒れるぞって言って、本当にそうなっちゃう会社は、きっと事業として成り立ってなかったんでしょう。そういうことをもう一度見直すいい機会になりました。

 じゃあ、すでにビジネスモデルが成り立っている会社が、もっと働きたいです、もっとエネルギーを使いたいです、っていう部分をどこに向けるべきかというと、より創造性の高い会社になっていくためにそれを使うべきなんじゃないかと思います。

 「この会社と組みたい」と思われるようにとか、「この会社に買収されたい」とか、そういう創造性の高い会社になるための時間、コストを、いま飯を食うためだけじゃなくて、もっと意識的に他のところに使わなきゃいけないなと。そういうことが自信を持って考えられるようになりました。

 ほぼ日の學校で猛烈にいま僕が働いてるのも、まさしくそれをやってるわけです。だってこれ、まだ一銭にもなってないわけだから(笑)。これで食っていくんだ、っていうのを先に考えてしまったら、創造性を高める部分に圧がかかる。だから僕は、このチームでのミーティングでは何も考えてないおじさんの役をし続けています(笑)。

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——創造性の有無が企業の価値を決めることになると。

 会社に価値があるかどうかは、稼ぎ出すかどうかですよね。昔は何が稼ぎ出すものだったかというと、中小企業の場合はいい機械、いい設備を持っているかどうかだった。でも、今はすごい人がいっぱいいるかどうかだよね。すごい人って何かと言ったら、惜しみなく自分のエネルギーを発揮する、創造性が豊かな人たちですよね。それが10人もいたら、きっとその会社はつぶせない。

 だとしたら。僕らは今のうちに創造性をアップさせることをやっていかないとならない。というか、僕らはその練習をずっとしてきた。コロナでそのあたりがよくわかりましたね。

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