Elon Musk氏が設立した脳インプラント技術のスタートアップ、Neuralinkは米国時間4月8日、9歳のサル「ペイジャー(Pager)」がビデオ卓球ゲーム「Pong」を脳の働きで操作する様子を撮影した動画を公開した。
約3分半の動画では、ペイジャーが脳の活動によってコンピューターを操作することを覚える様子を紹介している。ペイジャーはまず、ストローから供給されるバナナスムージーを吸うために、ジョイスティックでコンピューターを操作する。ナレーターによると、脳にはNeuralinkのデバイス「N1 Link」が2つ埋め込まれている。Musk氏が「頭蓋骨用Fitbit」呼ぶこのデバイスは、2020年8月の記者会見で発表されたものだ。
ペイジャーがゲームをプレイする中、ナレーターはペイジャーの脳に埋め込まれたNeuralinkのデバイスが脳の活動を読み取り、それがコンピューターによってデコードされると説明する。Neuralinkのチームがジョイスティックの接続を切った後も、ペイジャーはゲームを続ける。同社はこれを「MindPong」と表現している。
Musk氏は8日、「最初のNeuralink製品は、麻痺のある人が思考によって、親指を使う人よりも速くスマートフォンを使うことを可能にするだろう」とツイートした。
First @Neuralink product will enable someone with paralysis to use a smartphone with their mind faster than someone using thumbs
— Elon Musk (@elonmusk) April 9, 2021
ただし、その未来までの道のりはまだ長そうだ。
「MindPongはN1 Linkの可能性を示す初期段階のデモンストレーションだ。しかし、これは当社のデバイスが実現しようとしていることのごく一部でしかないことを覚えておくことが重要だ」と、Neuralinkはプレスリリースで説明している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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