血圧を日常的に測って記録しておくと、自分では認識できない疾病の存在に気づけることがある。しかし、血圧計を使うのは面倒だったりするので、手間なく測れる手段があるとありがたい。
そこで、サムスン電子は折りたたみ式スマートフォンで血圧測定する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間3月25日に「FOLDABLE ELECTRONIC DEVICE AND METHOD OF ESTIMATING BIOINFORMATION USING THE SAME」(公開特許番号「US 2021/0089079 A1」)として公開された。出願日は2020年4月21日。
この特許で説明しているものは、2つ折りできる形状をした何らかの電子デバイスを使ってユーザーの生体情報を計測する技術。デバイスの種類に制限はなく、スマートフォンのほか、タブレット、デスクトップPC、ノートPCなど、折りたためる構造を備えるものであれば同特許は適用できる。実施例の図面ではデバイスに指を触れさせているが、体のどの部分でも構わない。
ユーザーがデバイスに触れると、2つある画像センサーで触れた部分のデータが取得される。このデータの時間的変化を解析するなどして、血圧などの生体情報を推測する。推測する情報としては、血管年齢や動脈硬化の度合い、大動脈圧、動脈コンプライアンス、ストレス指数、疲労度なども考えられる。
2つある画像センサーを離れた場所に配置すれば、比較するデータを手首と指先から取得したり、右手と左手から取得したり、といった応用も可能だ。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」