ニューヨーク州は米国時間3月26日、デジタル版のワクチンパスポート「Excelsior Pass」のリリースを発表した。このパスポートはIBMのテクノロジーに基づいている。このような技術を公式に公開するのは米国で初となるとしている。さらなる本格的な採用が進む道筋を作るものとなる可能性がある。
IBMの「IBM Digital Health Pass」は、コンシューマーがワクチンの接種状況や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のテスト結果を安全に、かつプライバシーを保護しつつ共有するための、ブロックチェーンに基づいたツールだ。ニューヨーク州は、Excelsior Pass(3月にテストを実施していた)の使用は任意であり、費用がかからないと説明している。IBMのこのテクノロジーはSalesforceのサービスと連携している。
ここでのアイデアは、ワクチンパスポートを任意かつ無料で使用できるようにすることで、その採用が大きく進む可能性があるという点にある。このパスポートによってスポーツを直に観戦したり、コンサートやその他のイベントに足を運べるようになるためだ。
ニューヨーク州の発表ページには、Excelsior Passの採用に関心を持つ企業とコンシューマーに向けた、詳細説明ページへのリンクがある。マディソン・スクエア・ガーデンは今週からこのテクノロジーを使用し始める予定だ。より小規模な芸術施設や娯楽施設、イベント施設でも4月2日から適用が可能になるため、さらなる施設で導入されることが期待されている。
このテクノロジーを導入するのはニューヨークが初めてだが、他の州もさまざまな催しに向けて会場をオープンし、参加者で満たそうとするのであれば、後に続くだろう。また、企業では入館許可に際して文書が必要となるかもしれないが、アプリを用いるアプローチで情報の共有は容易になるだろう。
このテクノロジーが幅広く受け入れられていくと考えられる理由のいくつかを以下に挙げる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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