ウェアラブルデバイスの需要は2020年に急増した。新型コロナウイルス感染症の世界的流行で行動を制限された消費者が、可処分所得を普段のレジャー活動ではなく電子機器に使ったからだ。
市場調査会社IDCが米国時間3月15日に発表したデータによると、ウェアラブルデバイスの世界出荷台数は2020年第4四半期、前年同期比27%増の1億5350万台、2020年通期では前年比28%増の4億4470万台となった。コロナ禍で健康維持に対する人々の意識の高まりが増加を後押ししたとIDCは述べている。
IDC Mobile Device TrackerのリサーチマネージャーJitesh Ubrani氏は、「第4四半期の期間中、新製品や典型的な季節性に伴う支出の変化が影響したが、パンデミックもこの市場に良い形で作用している。パンデミックで、多くの消費者の健康やフィットネスへの意識が非常に高まっているためだ」とコメントした。「自宅用のフィットネスプログラムは急速に、多くの企業のウェアラブルサービスの重要な要素になっている」(Ubrani氏)
Appleは市場で圧倒的なリードを維持した。第4四半期に前年同期比27%増の5560万台を出荷し、市場シェアは前年同期と同じ36.2%となった。「Apple Watch」の出荷台数は45%増加した。価格帯の異なる3つのモデル(「Series 6」「Watch SE」「Series 3」)を提供したことが寄与したとIDCは指摘した。
2位は小米科技(シャオミ)で、出荷台数1350万台、市場シェアは約8.8%だった。3位はサムスンで、出荷台数1300万台、市場シェアは8.5%だった。米国による制裁に苦戦する華為技術(ファーウェイ)が1020万台で4位、インドで運営されているboAtが540万台で5位となっている。
また、ヒアラブル製品は最大のカテゴリーとなっており、出荷シェアの64.2%を占めた。さらにウォッチ(24.1%)、リストバンド(11.5%)が続いている。リストバンドは第4四半期に17.8%減少した。IDCによると、一部の企業や製品は世界的な半導体不足の影響を受けた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?