リンクジャパンは3月8日、既存住宅をヘルスケア付き高齢者住宅にアップデートする、IoTプラットフォームサービス「eMamo(イーマモ)ホーム」を開発したと発表した。住宅向けの第1弾として、不動産運用サービスを展開するシーラに、同サービスを提供した。
eMamoは、AIとIoT技術により、介護を楽に、スマートにするためのプラットフォームサービス。これまでは主に介護施設向けに提供してきたが、在宅介護や自宅ヘルスケアのニーズに応えるため、eMamoホームのリリースに至ったという。提携先は、シニア住宅を手がける不動産事業者や、高齢者向けサービスを提供する法人を想定している。
eMamoホームは、さまざまなセンサーの組み合わせにより、一人暮らしの利用者の睡眠時の心拍、呼吸、トイレ頻度、熱中症リスク、活動状況などを、クラウド経由で把握することが可能。AI技術で異常を自動検知し、関係者に通知する。
室温に合わせてエアコンを自動制御し、カーテンやテレビ、照明などの家電を声で操作できるほか、スマートナースコール「eBell」で、提携コンシェルジュや医師との24時間ビデオ通話が可能。家族や関係者も、スマートフォンでeBell向けに会話が可能だ。家事代行や訪問介護、食事宅配サービスとも連携する。
総務省政策白書によると、65歳以上の高齢者のうち8割以上は、経済力もあり介護を必要としない「アクティブシニア」だという。その一方で、新型コロナウィルス感染を避けるため施設に入りたくない、または入るほど体が弱っていないが、一人暮らしが不便でかつ不安、駅前の便利なマンションに引っ越したくても孤独死リスクで入居できない等、高齢者の一人暮らし向けの選択は、そう多くない現状にあるという。
リンクジャパンは、通常のリノベーションではなく、スマートホームとIoTヘルスケアを兼ね備えた「シニアテックマンション」としてリノベーションを行うことにより、高齢化社会に最適化した物件を実現し、新たな付加価値を提供できるとしている。
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