三菱地所、大手町パークビルで配膳ロボの実証実験--カフェから応接室へ

　三菱地所は2月22日、NECネッツエスアイの自律走行型配送ロボット「YUNJI DELI」を活用した実証実験を「大手町パークビル」オフィス内にて開始すると発表した。

　同実験は、3月5日まで実施。大手町パークビル3階にある同社内カフェテリア「スパークル」で用意したソフトドリンクなどを、配膳ロボがセキュリティドアを自動で通過し、来客などとの打ち合わせスペースである応接室まで運ぶものとなる。

　同社によると、セキュリティドアとの連携のほか、飲み物を運ぶ適切な走行速度、人や設備に衝突しないかなどの安全性といった走行性能や運用性を検証する。また、スタッフの配膳時間をどの程度低減できるか、非接触による感染対策として満足されるかなど、サービスレベルについても確認する。

　同社では、実用性を検証した後、オフィスビルなどへの導入について検討するという。

　なお、従前よりスパークルの商品はアプリから注文ができるため、配膳ロボの導入により、注文から配膳までを非対面で実現できるようになる。

　同社は、労働人口減少への対策と働き方改革推進のためにロボットを活用した次世代型の施設運営管理に取り組んでいる。同社グループが所有・運営する各種施設へ最先端ロボットを導入することで、効率的かつ高付加価値な施設管理を実践。

　加えて、今回の実証実験では、新型コロナウイルス感染拡大の影響により需要が増している非接触、感染リスク軽減としての観点でもロボットの活用を検証。より安全・安心・快適なまちづくりを目指す。

　NECネッツエスアイは、2017年からサービスロボットの取り扱いを開始。今回の実証実験では、各種のロボットを取り扱ってきたノウハウと知見を生かし、自律走行型配送ロボットYUNJI DELI活用サービスの提供と最適な運用方法および、評価項目の提案、導入作業、運用サポートの協力を行うという。