出前館は「手数料競争には乗らない」--藤井社長に聞く2021年のフードデリバリー戦略 - (page 3)

藤井涼 (編集部) 山川晶之 (編集部) 藤川理絵2021年01月03日 16時30分
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「フードデリバリーの日常化」目指す

――最後に、2021年の展望について教えてください。

 2020年は出前館にLINEデリマとLINEポケオの2つのサービスを移行させ、出前館とLINEのID連携を行うなど、準備の年でしたが、2021年はプロダクトを刷新していきます。パーソナライズや画面の使いやすさなども追求していきたいです。また、ユーザーと加盟店と配送員という3つの車輪のうち加盟店の獲得が先行して進んだので、2021年はユーザーと配送員にもリソースを割いていきます。

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 まず、LINEグループから300億円の出資を受けているうち、150億円はマーケティング費用に充てると中期経営計画でも公表しましたが、浜田さんのCMはすごく良くて、お子さんが一緒に踊ったり歌ったりしてくれて、SNSへのアップやコメントがとても多くて、ファミリー層という我々の強いところをより強化できました。2021年以降は、新たに若年層向けのアプローチを、メディアも少し変えつつ強化する予定です。これまでとは違った客層のユーザーを獲得するためには、彼らに響く料理ラインナップが必要ですが、全国で加盟店が急増し5万店目前(2020年12月18日現在)というところで、ついに機が熟したと思っています。

 本当に僕らがやりたいのは「フードデリバリーの日常化」。2021年から3年間の、僕ら最大のテーマです。中期経営計画では加盟店10万店舗目標を掲げており、これは日本全国にある僕らがターゲットとする飲食店40万店舗のうち、25%にあたります。ここまでくれば日常といえるのではないでしょうか。

 実はいま福利厚生として、従業員のランチ代や組織内Zoom飲み会を助成する企業向けにクーポンを発行しているのですが、従業員満足度が高く継続したいという声をいただいています。福利厚生なので従業員の平等が重要ですが、出前館は自店配達があるため地方のエリアカバレッジが広く、ご要望にお応えできるかと思います。企業の福利厚生利用はデリバリーが日常化する1つのモーメントになると期待しているところですし、2021年は大きな事業に育てていきます。

 そして、心臓部になるのが、配送員向けの仕組みです。例えばユーザー宅までのルーティングの精度向上や、同一店舗からの1度の配送で同じ方向の複数ユーザーに届ける、近隣の2つの店舗から配送費ゼロで2つの商品をピッキングして届けるなどして、配送効率を上げていきたいです。

 現状では1人の配送員が1時間に1.5件運べていますが、海外ではそれが3件を超えている国もあります。1.5件が3件に増えれば配送効率が倍になり、コストが半分になるということなので、より手数料を減らして、ユーザーと加盟店ともに使いやすくなり、より日常化に近づいていく、来年はその第一歩になる年だと思っています。

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