多くの米国人にとって、2020年はストレスの多い年だった。新型コロナウイルス感染症の拡大に対する不安、在宅勤務への移行、従業員の勤務状況を遠隔から監視するソフトウェアのインストール状況。そしていま、新たな心配事が浮上した。在宅勤務中に、いつ休憩をとるかという問題だ。
ペンシルベニア州ウェストチェスターの請求・会計ソフトウェア企業、Skynovaが在宅勤務をしている1165人(うち、約400人は管理職)を対象に調査を実施した。狙いは、在宅勤務に移行した人々が休憩をどのようにとっているかを明らかにすることだった(調査にはAmazon Mechanical Turkを使用)。
この調査によると、コロナ危機以前は勤務時間中に休憩をとる回数は平均1日4回だった。出社日に6回以上休憩をとっていた人は4人に1人未満だった(23.1%)。
これがコロナ危機後になると、1日の休憩回数は平均5回に増え、6回以上と回答した人も3人に1人を超えた(33.6%)。
休憩時に誰かに報告するかという質問に対しては、約5人に2人(37.7%)が同僚と回答し、35.5%は上司にも伝えていた。4人に1人超(28.1%)はSlackでチームに伝え、誰にも報告しないという人も28.0%いた。
勤務時間中の休憩回数が最も多い日を曜日別に見ると、金曜日と答えた人が最も多く(23.9%)、火曜日と答えた人が最も少なかった(7.7%)。
逆に、1日の休憩回数が最も少ない曜日については、月曜日と答えた人が最多だった(31.4%)。許容されると考える1日の休憩回数の上限は、平均6回だった。
問題は、リモートで勤務している従業員の3人に1人超(35.4%)が、在宅勤務中の休憩を上司が判断材料にするのではないかと懸念していることだ。
リモートで勤務している従業員の4人に1人近くは、在宅勤務中は一度も休憩をとることができないと感じており、10人に7人は在宅勤務中に休憩をとるよう上司や会社から奨励されていると感じると回答した。
管理職の約6人に1人はリモート勤務の間、チームに休憩をとるよう促していなかった。全体の傾向として、コロナ禍におけるリモート勤務では、従業員の15%が仕事中に休憩をとることをためらっていることがわかった。
では、休憩の内容を見ていこう。ほぼ3人に2人(65.2%)は食事、59.0%はコーヒー等を飲むこと、38.8%はウォーキングやジョギングと回答した。残念なことに、10人に1人(10.2%)が大声を出すと回答した。
昼食休憩は以前ほど活用されておらず、その代わりに1日を通じて細かい休憩をとる傾向が見られた。しかし、休憩をとることは大切だ。
昼食休憩をとっていないと回答した人は、仕事にストレスや燃え尽きを感じると回答する傾向が2倍高かった。
新たにリモート勤務を始めた人の多くは、仕事に対するエネルギーを回復し集中力を高めるために、1日の休憩回数を増やしている。
休憩時間を確保することが、かつてないほど重要になっている。空き時間を賢く使おう。
テレビ、運動、読書、あるいは昼寝でもかまわない。仕事の生産性を高めたいなら、勤務場所がどこだろうと、意識して休憩をとることだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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