アドビ、開発中の最新技術を披露--マンガ制作を“半自動化”する「Comic Blast」など - (page 2)

山川晶之 (編集部)2020年10月22日 20時40分

アプリ開発者とデザイナーが共同作業しやすくする「InSync」

 デザイナーのデザインをアプリに確実に実装できると謳うのが「InSync」だ。これは、デザイナーとエンジニアの連携を強化するもので、エンジニアが開発中のアプリやサイトのデザインをAdobe XDで読み込み、デザイナー側で修正することができる。変更箇所は、エンジニア側のライブラリに書き出され、修正箇所が確実に反映されるという。

キャプション
XDで修正したデザインを同時並行で作業しているウェブエンジニアのライブラリに反映させる

手書きのブラシ文字でテキストが打てる「Typographic Brush」

 Typographic Brushは、ブラシツールを使ってスタイラスで書いた文字をさまざまなフォントで再現できる技術。ブラシで入力したストロークなど文字属性を維持でき、Creative Cloudの各製品でユーザー自身のスタイルを再現。テキストとして入力したり、英語フォント以外(デモでは日本語フォントを使用)にも適用できる。

キャプション
手書きのパターンからグリフを生成
キャプション
すべてのフォントで手書きパターンを再現する
キャプション
英字以外のフォントでも利用可能だ

素材写真から3Dテクスチャを再現する「Material World」

 スマートフォンで撮影したマテリアルの写真を、Adobe Senseiを使って高精度な3Dテクスチャとして再現するのが「Material World」だ。デモでは、布をキャプチャし、網目の影や刺繍の濃淡を再現。法線マップと高さマップで記録したほか、石、木材なども再現。現実のマテリアルをもとに、短時間で質の高い3D空間を構築できるという。

キャプション
スマートフォンで撮影した2次元のテクスチャ画像をもとに3Dテクスチャを生成
キャプション
テクスチャは石、木材、草木などに対応
キャプション
デモでは、真っ白の3Dモデルにそれぞれ生成した3Dテクスチャを使って高品質な3Dイメージを作成していた

TikTokerに需要がありそうな「On The Beat」

 On The Beatは、音楽のビートに合わせてダンスしているかのように動画のタイミングを補正する技術。ダンス動画以外にも、動きのある動画であればアルゴリズムが被写体のボーンを生成して動きのポイントを検出。音楽のビートとリアルタイムでマッチできる。複数の動画で全員を同じリズムで踊らせることも可能だ。

キャプション
音楽のビートと動画の動きのタイミングをマッチさせる技術。誰でもテンポよく踊ることができる
キャプション
踊り以外の動画でもOK。デモでは、Adobe Stockにある動的な動画データを音楽とマッチさせる様子を披露した

現実世界のように3Dモデルを積み重ねられる「Physics Whiz」

 重力のある現実世界のように3Dモデルを配置できるのが「Physics Whiz」だ。通常、3D空間にオブジェクトを配置する際、それぞれの3Dモデルは干渉せず、重力も働かないため現実世界のように3Dモデルを積み重ねたり、立て掛けたりといった配置に苦労するケースが多い。この技術では、物理演算を常時かけている状態で、まるで現実世界に3Dオブジェクトを置くような感覚で配置できる。

キャプション
物理干渉したり、重量がある空間で3Dモデルを配置できる「Phiysics Whiz」

AR空間の共同作業を実現する「ARTogether」

 AR機能は一般的に、単一デバイスで利用することが多く、複数人が違う方向からAR内の同一オブジェクトを見ることはなかなか難しいが、それを実現するのが「ARTogether」。スマートフォンのみで、AR空間に配置したオブジェクトを複数人で閲覧できるだけでなく、お互いが自由に再配置することができる。ARコンテンツの共同作業などに発展できそうな技術だ。

キャプション
AR空間内で複数人での共同作業が可能な「ARTogether」

 以上がSneaksで発表された10の新技術となる。正直なところ、Comic Blastを除いて、例年ほどのインパクトの大きさはなかったものの、どれも実用的かつ利便性の高い機能が多かった印象だ。すべての機能がアドビ製品に搭載されるわけではないものの、UI周り含め作り込まれたデモも多く、早いタイミングでの実装に期待したい。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]