Amazonは米国時間9月9日、米国家安全保障局(NSA)の元長官Keith Alexander氏を取締役に選任したことを明らかにした。同社は米証券取引委員会(SEC)に提出した書類の中で、Alexander氏をAmazonの監査委員会のメンバーに指名したとしている。
Alexander氏はNSA長官として在任中、NSAの契約社員だったEdward Snowden氏が2013年に機密文書をリークして、米国民や世界各国の指導者などを対象としたNSAの監視プログラムによるデータ収集の問題が明らかになり、非難の的となった。電子メールや文書を傍受し、米国居住者の記録を収集していた「PRISM」プログラムなどが暴露された。
この問題がリークされたことで、監視プログラムへの反感が高まった。また、テクノロジー業界に対し、ユーザーのデータを政府の監視網から保護するよう求める動きにつながった。米国居住者の膨大な通話記録の大量収集など、プログラムの一部は打ち切りになった(先ごろ、裁判所はこのようなプログラムは違法だと判断した)。
Snowden氏はAmazonの発表について、Alexander氏には「世界的なスキャンダルを引き起こした不法な大量監視プログラムについて、個人としての責任がある」とツイートした。
🚨🚨 It turns out "Hey Alexa" is short for "Hey Keith Alexander." Yes, the Keith Alexander personally responsible for the unlawful mass surveillance programs that caused a global scandal. And Amazon Web Services (AWS) host ~6% of all websites. 🚨🚨https://t.co/6hkzsHjxh9
— Edward Snowden (@Snowden) September 9, 2020
退役米陸軍大将のAlexander氏は、2005~2014年までNSAの長官を務めた。その後、サイバーセキュリティ業界に身を置き、IronNet Cybersecurityのチェアマン兼共同最高経営責任者(CEO)となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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