Amazonは「Alexa」を活用する最新サービスで、不動産管理業界に狙いを定めている。同社は米国時間9月3日、「Alexa for Residential」を発表した。不動産管理者が、すべての賃貸物件とビルにわたってAlexa対応スマートホームデバイスを設定して管理できるように支援するサービスだという。
同社によると、不動産居住者がAmazonのアカウントを作成したりデバイスを購入したりする必要はない。アカウントやデバイスの有無にかかわらず、居住者が転入すれば同サービスは機能する。
一方、不動産管理者は、顧客データにアクセスすることはできず、居住者が転出した際にリモートからデバイスをリセットしてデフォルト設定に戻すことができる。
「Alexa for Residentialにより、不動産管理者は、建物の壁の中だけにとどまらないカスタムな音声エクスペリエンスを提供することもできる」と、Amazonは発表の中で述べた。「不動産の個々の居室に対してAlexaのカスタムスキルを作成すれば、居住者が家賃、メンテナンス依頼、アメニティ予約などを管理できるようになる。また、不動産管理者は、空室のAlexa対応デバイスを使って、よくある質問に答えたり、セルフガイドツアーを可能にしたり、各居室で利用できるスマートホーム機能をデモしたりすることもできる」(同社)
より大局的には、Alexa for Residentialは、2017年初頭に始動したAmazonの「Alexa Everywhere」構想の一環である。Amazonは、家庭のすべてのエリアを網羅する、多数のAlexa対応デバイスを構築している。Alexa Everywhere構想のフロントエンドに位置するのが、「Echo」ファミリーのデバイスだ。バックエンドでは、Alexa対応デバイスは複数の面で「Amazon Web Services(AWS)」に接続し、Alexaエコシステムへの開発者の誘致にも貢献している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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