Amazonが「Dash Wand」のサポートを終了した。電池式でマグネットがついたDash Wandは、日用品を手軽に注文するためのデバイスだった。幅広い日用品のバーコード読み取りが可能で、それを元にAmazonで商品を注文することができた。Amazonの音声認識AI「Alexa」に対応しており、ボタンを押して話しかけることでスマート家電(インターネット回線を通じて遠隔で操作できる家電)を操作することも可能だった。
Amazonが顧客に送信した電子メールによると、同社は米国時間7月21日をもってDash Wandのサポートを終了した。メールにはDash Wandの登録解除とリサイクルの手順も記載されている。
Dash Wandは、発売された2017年の時点では有用なデバイスだった。当時としては、バーコード読み取りは簡単でユニークな買い物のやり方であり、持ち運べるデバイスからAlexaにアクセスできるのは便利だった。とはいえ、Dash Wandで利用できるAlexaの機能は限られており、音楽再生やタイマー機能など、いくつかの基本的な機能は使用できなかった。
Dash Wandはプライム会員向けに20ドル(約2100円)で販売されていたが、買い物に使える20ドル分のクレジットも付与されるため、実質的には無料で手に入れることができた。しかし、Amazonの手頃なスマートスピーカーが普及すると、いささか時代遅れとなってしまった。50ドル(日本では税込5980円)の「Amazon Echo Dot」はショッピングを含むAlexaのすべての機能を使えるうえに、しばしばセールの対象となる。また、現在ではスマートフォンのアプリを通じてAlexaにアクセスできることから、持ち運び可能な点ももはや強みとは言えず、Dash Wandの強みはバーコードスキャンだけとなってしまっていた。
本件についてAmazonにコメントを求めたが、現在のところ回答はない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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