サムスンは7月14日、今後10年のモバイル接続に関するビジョンについて説明する報告書を公開した。この報告書が主に扱うトピックは5Gではない。サムスンが焦点を絞るのは6G、つまりいずれ5Gに続くことになる標準規格だ。
サムスンは、6Gの導入によって実際に可能になることや、最終的に全世界のモバイルユーザーにとって6Gを現実のものにするために必要な要素について、初期段階での見通しを示したとしている。さらに、いずれ6G普及の大きな原動力になると考える具体的なサービスとして、高忠実度のモバイルホログラフィックディスプレイや、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)を総称するXRなどを挙げている。
「6G時代には、新たな先進的サービスが現れるだろう。これには、膨大な量のリアルタイムデータ処理や、超高速のデータ転送速度、超低遅延性が必要になる」と、報告書は記している。
サムスンによると、これらのニーズを満たすため、6G時代にはいくつかの重要なベンチマークを達成する必要があるという。まず、6Gは5Gよりはるかに高いデータ転送速度を実現する必要があり、同社は最大転送速度1000Gbpsを目指すとした。これは5Gの規格上の速度の約50倍の速さだ。さらに、遅延時間(レイテンシー)を大幅に減らす必要もあるとしており、性能目標としては、基地局から端末までの遅延(air latency)を100マイクロ秒未満、エンドツーエンド(E2E)の遅延を1ミリ秒未満、超低ジッターをマイクロ秒単位に抑えるなどとしている。
こうした必要事項が実現するために必要な時間を考えると、6Gの登場まで少なくともあと8年はかかるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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