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ドコモと竹中工務店、建設現場をデジタルで変える--業界全体の生産性、安全性向上へ

加納恵 (編集部)2020年07月14日 14時58分
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 NTTドコモと竹中工務店が建築現場のデジタル変革に乗り出す。7月14日、デジタル変革の共同検討に着手することに合意したと発表。IoTやデジタル化により生産プロセスを最適化し、現場における生産性と安全性の向上を目指す。

左から、NTTドコモ 常務執行役員 法人ビジネス本部長 の坪内恒治氏、竹中工務店 取締役専務執行役員の篠井大氏
左から、NTTドコモ 常務執行役員 法人ビジネス本部長 の坪内恒治氏、竹中工務店 取締役専務執行役員の篠井大氏

 共同検討では、竹中工務店が有する建築現場の知見と、ドコモが有するIoTやAI、XRなどの知見を連携させ、建設業界全体への働きかけを進める。両社に加え、すぐれたソリューションを有するスタートアップ企業などとの連携も模索する。

 竹中工務店 取締役専務執行役員の篠井大氏は「建設現場においては、個人のスキルとアナログコミュニケーションに依存する傾向があり、デジタル技術の活用による効果は限定的。ほかの業界に比べデジタル化が立ち遅れていると言わざるを得ない状況だ。今回、現場の最前線で働く人に注目し、現場でのコミュニケーションや情報伝達をデジタル技術でサポートすることで、ワークスタイルの変革を目指す」と今回の取り組み内容について話した。

デジタル変革による建築現場の新たな働き方のスタンダードモデルを目指す
デジタル変革による建築現場の新たな働き方のスタンダードモデルを目指す

 建築現場のデジタル変革として取り組むのは、「協働」と「個人」の活動支援。これまで対面だったコミュニケーションをデジタル技術でサポートすることで、「時間と場所に制約されないフレキシブルな働き方」「安全に対する意識と知識を高め合う働き方」「リアルタイムな工程間の連携による無駄のない働き方」の3つに取り組む。

 具体的には、時間を決め、全員が集合する形で実施している従来の朝礼を、サイネージなどを活用した「デジタル朝礼」に切り換えることで、安全に関する周知を徹底。現場における危険予知(KY)についても、過去の事故事例や対応策、予防策をデジタル化して蓄積し、参照する仕組みを整える。

 また、スマートフォンを介して、工程計画や進捗、資材搬送情報などを異なる職種間でリアルタイムに共有することにより、工程間の連携を強化。無駄のない働き方を推進する。

 一方、電話でのやりとりが主だったコミュニケーションを、必要な情報にいつでもどこからでもアクセスできる「AIエージェント」に変更することで、最適化された情報の取得、配信を実施。日々のタスクを支援し対応漏れによる遅延、手待ちの発生を防止する「タスクの管理と共有」など、個人の働き方も支援する。

 デジタル化によって取得した現場でのデータは、人間行動モデルを基準に指標化し、新たなビジネスにつなげる方針だ。リスクや歩掛りをフィードバックし、人、モノ、空間などのリソースを最適化することで生産性の持続的向上を目指す。

人間行動×プロセス管理
人間行動×プロセス管理

 NTTドコモ 常務執行役員 法人ビジネス本部長の坪内恒治氏は「デジタルを活用した働き方のスタンダードモデルとなりうる優れたソリューションを実現しながら、生産性向上、働き方改革に向けた取り組みを積極的に推進していく」とした。

 今後は、竹中工務店だけにとどまらず、建設業界全体の生産性向上、働き方改革に寄与していく構え。「オープンかつスタンダードなものを目指すのが今回の肝。業界全体で広く使えばデータも集まりやすく、より高い品質のものが提供できる。広く汎用化されることが大事だと思っている」(篠井氏)とコメント。スケジュールについては「早期に検証や現場での試行が終わったものは2020年度内にも展開したい」(坪内氏)とした。

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