Arm、IoT事業をソフトバンクに移管する計画--半導体IP事業に注力

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2020年07月08日 11時50分

 Armは英国時間7月7日、IoT Services Group(ISG)の2つの部門を、ソフトバンクが所有・運営する新組織に移管する計画を発表した。Armは中核的な半導体IP事業により集中できるようになる。

 ArmはIoT PlatformとTreasure Dataの2つの事業をソフトバンクに移管する意向だ。 この事業移管は規制当局の承認と慣習的な完了条件の対象になり、2020年9月末までには手続きが完了する見通しだ。

 Armは、移管される2つの事業との協業を継続する予定だと述べた。

 Armの最高経営責任者(CEO)であるSimon Segars氏は声明で「Armはデータとコンピューティングの共生的な成長に大きな機会があると考えている。ソフトバンクは急成長する初期段階の事業を運営してきた経験があるので、ISGはその機会の獲得において、自らの価値を最大化できるだろう。当社の中核的なIPロードマップで技術革新を進めて、パートナーにより優れたサポートを提供し、さまざまな市場で拡大するコンピューティングソリューションの機会を獲得する上で、Armは今よりも強力な立場に立てるだろう」と述べた。

 ソフトバンクは2016年、IoT市場の成長を見据えて、Armを約310億ドルで買収した。ソフトバンク傘下のArmは2018年、Treasure Dataを買収してIoTポートフォリオを取得し、エンドツーエンドのIoT接続、デバイス、データ管理を提供する「Pelion」プラットフォームを発表した。

 Armは現在、IoTソフトウェア分野から離れることを計画しているが、スピンオフ計画にIoTチップのIPは含まれていない。

 Armはこのところ、ほかの分野でいくつかの優れた成果を上げている。2020年6月には、「富岳」がArmベースのプロセッサーを搭載するスーパーコンピューターとして初めて世界で最も高速なコンピューターになったことで、Armはインフラストラクチャー分野で大きな金字塔を打ち立てた。2019年にはAmazon Web Services(AWS)のArmベースの「Graviton2」プロセッサーが発表された。またAppleは6月、「Mac」のプロセッサーをArmベースで自社開発の「Apple Silicon」に移行すると発表した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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