暗号化データへのアクセス支援を企業に義務づける法案、米議会に提出

Alfred Ng (CNET News) 翻訳校正: 桑井章裕 長谷睦 (ガリレオ)2020年06月25日 11時34分

 共和党所属の複数の上院議員が、テクノロジー企業に対し、暗号化された情報への「合法的アクセス」の要請に応じることを強制させようと動いている。これが実現すれば、暗号化技術のセキュリティが著しく損なわれる恐れがある。

 米国時間6月23日、共和党所属の複数の議員が「Lawful Access to Encrypted Data Act」(暗号化されたデータへの合法的アクセス法案)を議会に提出した。この法案は、犯罪捜査を妨げる「warrant-proof(捜査令状があっても解読不可)」な暗号化の禁止を求めている。この法案は上院司法委員会の委員長を務めるLindsey Graham上院議員に加え、Tom Cotton、Marsha Blackburnの両上院議員によって提出された。この法案が成立すれば、暗号化されたデータに捜査当局がアクセスできるよう支援することが令状の執行に役立つ場合、テクノロジー企業はこうした支援を義務づけられることになる。

Lindsey Graham上院議員
Lindsey Graham上院議員
提供:Tom Williams-Pool/Getty Images

 議員と米司法省は、暗号化技術をめぐってテクノロジー企業と長い間争いを繰り広げてきた。司法省は、暗号化は捜査当局が容疑者のデバイスから必要な証拠を確保する際に妨げとなっていると主張し、テクノロジー企業に対し「合法的アクセス」を提供するよう求めてきた。

 要求に応じて、特に政府機関にアクセスを提供する行為は、通常「暗号化のバックドア」と呼ばれる。テクノロジーの専門家やプライバシーの擁護派は、以前からこの行為について、有用性以上に人々を危険にさらす要素が強いと主張してきた。

 エンドツーエンド暗号化は、この機能を提供する企業自体も解読できない強固なセキュリティ対策を提供するもので、多くの人をハッカーや市民を弾圧する政府、さらには虐待の加害者となったパートナーから守ってきた。捜査当局にデータへのアクセス手段を与えると、その方法がハッカーや犯罪者たちにも悪用される道を開く可能性があり、この点も懸念を招いている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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