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人種問題が浮き彫りにするソーシャルメディアの光と影--将来は私たちの行動次第だ - (page 2)

David Priest (CNET News) 翻訳校正: 編集部2020年06月16日 07時30分
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都合のいい混沌

 私たち夫婦はここ2週間以上、よく眠れていない。私たちのベッドに潜り込んで私にコアラのように絡みつき、寝息を立てる2歳の息子の隣で、私は不安になる。

 そこでスマートフォンを起動し、延々とスクロールするのだ。私はTwitterで多様な思想家をフォローしている(プライバシー上の理由で、他のソーシャルメディアからは離れた)。自分からツイートすることはあまりないが、自分で読んだ有用な話や抗議活動の動画、抗議活動のリーダーたちの主張をリツイートする。

 そして、このプラットフォームが問題を内包しつつ、私たちの今にとって重要でもあるというパラドックスに打たれる。

 ボディカメラを装着した警官を見る機会が増えるにつれ、当局が責任を持って(ソーシャルメディアを含む)テクノロジーを使うと期待するのは非現実的になっている。だが、私たちがソーシャルメディアを上手に使えば、大きな不正に加担する組織に説明責任を課すことができる。

 ニューヨーク市警は昨日、レンガや石でいっぱいのゴミ箱を片付ける様子の動画に「ニューヨーク市警の警官たちは何と闘っているのか」というコメントを付けて投稿した。

 VICEが確認したところ、この動画は抗議活動や暴動が発生していない地域で撮影したものだった。(VICEのツイート)

 では、どうすればいいのだろうか?

 誰もが、虚偽あるいは誤解を招くコンテンツにだまされる可能性がある。そうした偽りのコンテンツを確認せずに拡散させることで、信頼性はすぐに損なわれ、より大きな議論や運動を不安定にしてしまう。だからこそ妻と私は、知人たちとの会話に出てくるすべての意見の情報源を確認するよう努めている。大規模な構造的変革を達成するには、特にオンラインでは、私たちは高い水準の真実を追求する必要がある。

 FacebookとTwitterは、権力者の投稿の適切さを判断できるし、そうすべきだ。特に、権力者が中傷や完全な嘘を頻繁に発する現在は。TwitterとSnapchatはまさに、そのための一歩を踏み出した。

 だが、あなたもFacebookやTwitter上で見る投稿を確認するための別のツールを持っている。あなたは、動画のノーカット版を探すためのリソースを持っている。そして、あなたには、自分が投稿したコンテンツが虚偽だったことが明らかになった場合、その投稿を削除あるいは修正する責任がある。つまり、警察の報告を額面通りに受け取るべきではなく、さまざまな確度からの裏付けになる動画を探す必要がある。そして、議論しているすべての側の人々の主張を読む必要がある。たとえその主張が本来なら公開されるべきではなかったものだとしても。

 根本的に、あなただけが、あなた自身を真剣に教育できる。インターネットによって、私たちの文化的知識はかつてないほどに広範囲になり、Wikipediaのページのようにますます浅くなっている。だが、あなたがそれを受け入れる必要はないのだ。

 ソーシャルメディアは今、重要なツールだ。警官がデモ参加者に暴力を振るっているのをスマートフォンのカメラで撮影した動画をシェアするのに便利だ。だが、プラットフォームのアルゴリズムに任せ、無批判にコンテンツを消費するのでは、ソーシャルメディアは今も今後も不十分なままだ。革命は、意欲を持ち、変化を追求しようと学んでいる人々を必要とする。それは、オンラインでも、街頭でも、投票場でも同じことだ。

日常

 妻のLinseyはスポーツジムでインストラクターをしている。その近くでは本稿執筆の2日前、デモ参加者が催涙弾で攻撃された。妻は今朝、先週の外出禁止令が解除される約2時間前、午前4時45分にジムのドアを開錠するために車で家を出た。私は妻が運転している間起きてTwitterをスクロールしながら、無事到着を知らせる彼女からのテキストメッセージを待った。

 現在、多くの人にとって、ソーシャルメディア消費は儀式のようになっている。抗議活動に参加できるのが日中だけの人や、遠くからの寄付でしか革命をサポートできない人にとっては特にそうだ。そして、たいていの儀式と同様に、そのパワーは集団性に由来する。私たちは1日中スマートフォンに向かい、Twitterをスクロールし、何百万人もの人々とともに闇雲に真実に向かっていると感じている。

 希望はある。私たちが信念を持ち、注意深く行動すれば、嘘を減らし、真実を増幅できる。これは大事な行動だ。就寝前や仕事の合間の静かな空き時間、そして、上空を低く飛ぶ警察のヘリコプターの音で眠れない夜などに行うべきことだ。

 そしてこの行動が、私たちの国の将来を決めるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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