複合現実(MR)デバイスなどを手がける新興企業Magic Leapの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のRony Abovitz氏は米国時間5月28日、退任することを従業員に通知した。また、同社が新たな資金調達ラウンドを確保したことを明らかにした。
Abovitz氏は電子メールの中で、移行期間中はMagic Leapにとどまる予定だが、同社は同氏に代わる「候補者を積極的に募集」していると述べた。
Abovitz氏は従業員に、「この次なる集中的なフェーズに向け、われわれの変化とMagic Leapに何が必要かということについて、取締役会とともに計画する中で、私の役割を変えることが自然な次のステップであることが明らかになった」と述べた。「私はこのことを取締役会と議論し、エンタープライズにおける空間コンピューティングに焦点を当てたわれわれの計画の商用化を推進できる新しいCEOを、今こそ迎え入れるべきだということで合意した」(Abovitz氏)
3月には、Magic Leapが身売りを含む戦略的選択肢を検討していると報じられていた。Bloombergは、同社がアドバイザーとともに、提携関係の構築や未上場での株式売却などの選択肢を検討していると報じた。
Magic Leapは2011年に創業、Googleなどから資金を調達し、23億ドルを投じてMRメガネを開発している。世界最高額の資金調達を受けたベーパーウェア(予告からなかなか発売に至らない製品)を開発しているのではないかという疑念を長年にわたって持たれていたが、2018年秋にようやくヘッドセット「Magic Leap One」をリリースした。このデバイスには、ディスプレイ、オーディオ、外部カメラセンサーが搭載されている。価格は2295ドル(約24万円)。
しかし、この製品は発売後の6カ月間で6000台しか売れなかったとの報道もあった。事実であれば、Abovitz氏が掲げていた最初の1年間の目標である10万台には遠く及ばなかったとみられる。
Abovitz氏のメモについては、Business Insiderが先に報じていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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