Amazonは近年、オンライン小売、テクノロジーの大企業としての同社にとって領域外にあると考えられるような企業に注目すべき投資を行っている。自動車業界では、電気自動車(EV)の新興企業Rivianへの投資が最も注目に値する例であり、両社が専用の配達用バンの開発計画を検討していることも明らかになっている。
そしてAmazonは現在、自動運転の技術に注目しているようだ。Bloombergは米国時間5月27日、Amazonが自動運転技術のスタートアップZooxの買収に向け交渉中だと報じた。買収額は32億ドル(約3400億円)を下回る可能性があるという。この買収により、将来的に配送サービス業務を全て自社で行うことを視野にいれているとみられるAmazonの戦略はさらに強化されるだろう。金融アナリストは、FedEx、UPSのほか、自律車両技術に取り組むハイテク企業を脅かすのではないかとみている。
実質的にAmazonは販売した商品を自動運転車で配送できるようになる可能性がある。送料を大きく下げ、運転手の雇用費を節約することができるかもしれない。しかし現在、自動運転車は販売されておらず、まだ先の話となりそうだ。自動運転テクノロジーが期待されたほどの早さで成果を上げていない中、これは相当大きな「賭け」となりそうだ。Zooxは当初、2020年までに完全無人運転車の開発を計画していた。競合他社も、2020年は自律運転車による配車サービスの展開に関して転機の年になるとみていたが、一般普及に近づきつつあるのはAlphabetのWaymoのみのようだ。
Zooxは買収の可能性についてのコメントを控えた。米CNETの自動車サイトRoadshowはAmazonにコメントを要請したが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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