東南アジアを中心に低所得者向けのモビリティFinTech事業を展開するGlobal Mobility Service(GMS)とデンソーは5月18日、インドネシアにおいて、新型コロナウイルスを検出できるPCR検査キットやその原材料を、インドネシア国内の医療機関、検査機関、製薬会社などへ配送する流通活動を無償で支援すると発表した。
インドネシアでは、これまで海外から輸入される検査キットを使ったPCR検査を実施してきたが、高まる需要に対し十分な数を確保できないことが課題となっているという。
そこで、インドネシア技術評価応用庁(Badan Pengkajian dan Penerapan Teknologi)の主導により、国産PCR検査キットを10万個量産するプロジェクト「Indonesia Pasti Bisa」(インドネシアならきっとできる)が開始された。GMSとデンソーもこのプロジェクトに賛同している。
検査キットについては、すでにインドネシア国営製薬会社のビオ・ファルマが量産を開始している。PCR検査キットやその原材料の配送には、マイナス20度以下という厳格な低温輸送環境の維持や衛生基準の順守に加え、リアルタイムでの車両位置の把握が求められるという。そこで両社は、2019年にインドネシアで開始した小口保冷輸送サービスの実証事業で手配した、基準を満たす小型冷凍車を提供。5月5日から、PCR検査キットやその原材料の流通活動を無償で支援している。
今後も、ジャカルタ市内や周辺地域の医療機関・検査機関に対して、PCR検査キットの流通活動を支援していく予定だという。
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