楽天は4月20日、遺伝子検査キットを手掛けるジェネシスヘルスケアと連携し、医療法人社団創世会の協力を受けて開発した国立感染症研究所のPCR検査法を厳守した解析手法による「新型コロナウィルスPCR検査キット」を提供開始すると発表した。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の法人が対象となる。
今回提供するキットは、厚生労働省が新型コロナウイルス感染症について受診すべき目安として挙げる症状は出ていないものの、不安がある人を対象としているもの。従業員の状況を把握したい企業や団体に対して提供するという。ただし、先述の厚生労働省が挙げる症状が出ている人は同検査キットは使えない。
検査は、検査試料を自己採取後、防漏性容器に収納。容器を三重密封できる封筒に入れ、封をして目安として2時間以上経過してから、法人が指定する場所に設置する専用回収ボックスに投函する。ジェネシスヘルスケアが回収してから結果通知までに最短で即日から約3日以内(土日除く)としている。
検査結果として、新型コロナウイルスに特徴的なRNA配列が含まれているかどうかの判定報告を受けることができる。なお、検査対象は20歳以上としているほか、止血能力が低い人(体質的に血が止まりにくい人やワーファリンなどの血液凝固能力を下げる薬剤を服用)、日常的に不安障害や不安症状などある人は使用できないとしている。
キットは、まず楽天グループで試験的に導入を進め、携帯電話事業や物流事業、金融事業等に関わる、楽天と関連パートナーの従業員・関係者などの希望者に提供。今後は、法人ニーズや医療提供態勢などへの影響を注視しながら5月以降に順次提供地域の拡大を予定する。楽天が法人窓口となり、定価は税込1万4900円。購入数に応じた特別価格もあるという。
ジェネシスヘルスケアは、民間向けの遺伝子検査キット「GeneLife」や、医科向け遺伝子診断検査「GenesisPro」、遺伝情報のマーケットプレイス「GenesisGaia」の事業を展開。約84万人分の遺伝情報データベースを保有しているという。楽天は、2017年8月に同社へ出資している。
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