Facebookで最高セキュリティ責任者(CSO)、米Yahooで最高情報セキュリティ責任者(CISO)を務めた経歴を持つAlex Stamos氏が、Zoomの社外セキュリティコンサルタントに就任する。
Stamos氏は先週、Zoomの創業者で最高経営責任者(CEO)のEric Yuan氏から電話を受け、同社のセキュリティに取り組むことになったという。米国時間4月8日に公開したMediumのブログ記事で明らかにした。
Zoomのビデオ会議ソフトウェアは、Stamos氏が言う一連の「浅いバグ」によりメディアで広く批判された。Stamos氏がTwitterでZoomを擁護する発言をしていたことから、Yuan氏はStamos氏に連絡を取り、社外セキュリティコンサルタントとして同社を支援してほしいと働きかけた。
Also, all of these shallow bugs demonstrate the value of the hundreds of enterprise vendor risk assessments Zoom has gone through in the last couple of years.
— Alex Stamos (@alexstamos) April 1, 2020
不当な批判も多く見受けられていた中、Stamos氏のほかにも、多くのセキュリティ分野の著名人がZoomを擁護している。
Stamos氏は、従業員やCSOとなるのではなく、アドバイザーとしてZoomに加わるとしている。
Stamos氏の役割は明らかにされていないが、同氏のブログによれば、Zoomがセキュリティ面で現在直面している難局をくぐり抜け、バグをなくすとともに、安全に利用できる製品を設計する上で支援する指導役のような立場になるとみられる。
同氏はMediumに、「コンピューター科学を学ぶ学生たちに対し、直前の四半期(最後の2週間では、Zoomの問題を取り上げた)に『Trust and Safety Engineering』の講座で話をしたように、コーディングの欠陥や暗号の問題は重要だが、現実に個人がこうむっている技術的被害の大半は、人々が技術的には正しいが危険なやり方で製品を使用していることによるものだ」と書いている。
さらに、「Zoomには、中核となるアプリケーションのセキュリティや暗号設計、インフラのセキュリティに関して、やるべき重要な仕事がある。Zoomのエンジニアリングチームとともにこのようなプロジェクトに取り組むことを楽しみにしている」とした。
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