JR東日本スタートアップとコネクテッドロボティクスは3月16日、日本レストランエンタプライズ(NRE)と協力し、駅そば自動ロボットによる店舗効率化を目指す実証実験をそばいちnonowa東小金井店にてスタートした。
NRE協力のもと、コネクテッドロボティクスが開発したそばロボットを活用し、生そばをゆでる、洗う、水で締めるという工程を自動化した。そばの盛り付けや温かいそばのあたためなおし、具材のトッピングは人が作業する。
1時間あたりのそば生産量は40食。ロボットを活用することで、店舗全体の約8時間分程度、従業員約1人分の作業量を代替できるという。4月15日までを実証実験期間として、問題課題の洗い出しや今後の店舗展開にどう生かせるかなどを検証する。ロボットの稼働は、その後も継続する予定だ。
現在、国内の外食産業では人手不足がますます深刻化しており、調理の省力化や自動化が大きな課題となっている。
ロボットによって、人手不足の解消・従業員の負担軽減に加え、安定した美味しさを提供できるメリットがある。
たとえば、そばをゆでる時間は100秒と決まっているが、作業する人によっては前後してしまうことがあり、味のばらつきがクレームのもとになることもある。ロボットが作業することで、品質の安定にもつながる。
なぜそばいちnonowa東小金井店で実証実験なのか。NRE 代表取締役社長の日野正夫氏はコネクテッドロボティクスが東小金井に近い東京農工大学に拠点があるため、何かあったときに駆けつけられること、また利用者の数が多すぎず少なすぎないため、ちょうどよかったと説明する。
駅そば自動ロボットは、人の作業を代替できるものの、単純に速さだけで競えば、人のほうが数はこなせるという。
新宿店のピークは東小金井店の3倍にのぼり、同じものをそのまま導入しても作業が追いつかないことが見えているという。一方で、味の安定化はロボットに軍配が上がる。また、今後どこまで自動化するか、コストとのバランスも課題の一つだ。
なお、コネクテッドロボティクスは、「JR東日本スタートアッププログラム2019」で採択された「調理ロボットサービス」を開発している。
JR東日本グループでは本実証実験の結果を踏まえ、NREが運営する駅そば店舗への本格導入、作業全体の自動化を目指すことで従業員の負担を軽減し、より良いサービスの提供を目指す。
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