Gartnerの米国時間3月3日付けのレポートによると、4四半期連続で減少していたAppleの「iPhone」販売台数が再び増加に転じたという。2019年第4四半期のiPhone販売台数は7.8%増加した。
「『iPhone 11』シリーズの価格が『iPhone XR』と比べると少し低いこと、また、前世代のiPhoneモデルの価格が引き下げられたことが、需要の増加につながった」と、Gartnerの調査バイスプレジデントを務めるAnnette Zimmermann氏は述べた。
中国ではiPhoneの売れ行きが特に好調で、第4四半期に39%増加した。英国、フランス、ドイツ、ブラジル、インドなどの地域でも好調だった。Gartnerのアナリストらは、Appleが2020年第3四半期に同社初の5G対応スマートフォンをリリースすると予測している。
しかしGartnerによると、2019年第4四半期のスマートフォン全体の世界販売台数は、前年同期比で0.4%減少した。通年では1%減少したという。
「2019年は、予想をやや上回る結果となった。北米と、アジア太平洋地域の新興市場での業績が少し回復したためだ」と、Gartnerのシニア調査アナリストを務めるAnshul Gupta氏は声明で述べた。「しかし2019年には、インド(販売台数:1億5190万台)が米国を抜いて、国別スマートフォン販売台数で第2位となった。中国が首位を維持し、通年のスマートフォン販売台数は3億9080万台だった」(Gupta氏)
スマートフォンメーカーのトップ5は、サムスン、Apple、華為技術(ファーウェイ)、小米科技(シャオミ)、Oppo(オッポ)。5社のうち、第4四半期に販売台数が増加したのはAppleとシャオミだけだった。サムスンは、販売台数が減少したものの、市場シェア17.3%で第1位の座を維持した。Appleは、市場シェア17.1%で第2位だった。
シャオミの第4四半期スマートフォン出荷台数は前年同期比で16.5%増加し、3240万台に達した。「『Redmi』シリーズの価格と性能が、シャオミのスマートフォン販売増加を促進した。また同社は、アジア太平洋地域の新興市場での業績が特に好調だった」と Gupta氏は述べた。
新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」とそれに伴う疾病「COVID-19」の感染拡大は、OppoやVivo(ヴィーヴォ)のような小売重視のベンダーに課題をもたらす可能性があるが、オンライン販売を拡充しているシャオミにはチャンスとなる可能性があると、Gartnerは述べている。
市場調査会社IDCは先週、新型コロナウイルスが2020年の世界スマートフォン市場に悪影響を及ぼすとの見通しを示した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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