Clearview AIは米国時間2月26日、データへの不正アクセスがあったことを明らかにした。同社は、プライバシー上の懸念を巻き起こしている顔認識ソフトウェアの開発元だ。全顧客リスト、それらの顧客による検索件数、各顧客が設定済みのアカウント数などのデータが盗まれたという。
「セキュリティはClearviewにとって最優先事項だ」と同社の弁護士であるTor Ekeland氏は声明で述べ、「残念ながらデータ侵害は21世紀においては日常の一部だ。当社のサーバーはアクセスされていない。当社は不具合を修正済みで、セキュリティ強化に引き続き取り組んでいく」とした。
同社は、どこに不具合があったかを明らかにしていない。データ侵害については、The Daily Beastが最初に報じていた。
Clearviewの顧客は、ほとんどが法執行機関で、トロント、アトランタ、フロリダの警察がこの技術を利用している。同社は、YouTube、Facebook、Venmo、LinkedInなどのウェブサイトを含むインターネットから収集した、30億枚の写真からなるデータベースを保有している。
ニューヨーク市を拠点とするClearviewによると、画像データベースはハッキングされていないという。
同社の写真収集および顔認識機能については、プライバシー上の懸念が指摘されている。Ed Markey上院議員(民主党、マサチューセッツ州選出)などの議員らは、同社は「恐ろしいプライバシー上のリスク」をもたらすと述べていた。そうした懸念から、ニュージャージー州の司法長官は1月、警察によるClearview AIの利用を同州全域で禁止した。
Ron Wyden上院議員(民主党、オレゴン州選出)も、Clearview AIのデータ漏えいを批判した。Wyden議員は、サイバーセキュリティ基準に関して虚偽を働いたIT企業幹部を罰する法案を提出している。
Google、Facebook、Microsoftなどの大手ハイテク企業も、各社プラットフォーム上の画像収集に関する停止通告書をClearview AIに送付している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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