オムロン ソーシアルソリューションズ(OSS)と近畿大学は2月13日、ドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte」を活用し、高齢ドライバーの運転技能向上を促すリアルタイム運転技能診断システムを開発したと発表した。自動車教習所などの高齢ドライバー教育を必要としている事業者向けに、2020年度内の提供を目指す。
DriveKarteは、「ドライバー見守り車載センサー」を既存の車両に取り付け、車両の走行状態とドライバーの運転集中度の両面から安全運転をサポートするサービス。2018年4月よりサービスを開始している。
同システムは、近畿大学理工学部 多田准教授と共同開発したもので、オムロン ソーシアルソリューションズのDriveKarteのカメラやセンサーから出力されるドライバー画像、位置情報、加速度などの情報と、多田准教授の開発した運転技能評価、通知システムを組み合わせることにより、運転中のドライバーに対してリアルタイムに音声で危険運転を通知するものとなる。
多田准教授の開発した運転技能評価、通知システムは、指導員の安全運転知識をデータベース化し、ドライバーの技能を自動評価できる。
教習所での実車指導中に同システムを使用することにより、ドライバーがリアルタイムで危険運転に気づくことが可能となる。また、教官の指導を補助することにより、教官の負荷低減にも貢献するとしている。
現在、70歳以上の高齢ドライバーの免許更新時には、実車指導を含めた高齢者講習が実施されている。実車指導では、運転中に同乗する教官からの指導と、運転後にドライブレコーダーの映像をもとにした事後指導の2つが行われてるが、今後より多くの受講者に効率的に対応するため、機械化の導入や指導の効果を高めるための取り組みが求められているという。
なお、同システムを使ったサービスの実証実験を実施しており、機械によるリアルタイムでの運転評価・通知が、高齢ドライバーの運転技能向上の指導に有効であることを確認しているとしている。
人による指導に加えて、機械による客観的な一定の判定による指導を行うことで、高齢ドライバーへの指導力の向上を目指す。
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