キヤノンは2月13日、カメラとクラウドが一体化する「コネクテッドカメラ」をコンセプトとした写真・動画クラウドプラットフォーム「image.canon」を発表した。3月中旬に終了する「CANON iMAGE GATEWAY」の後継サービスであり、4月上旬でのサービス開始を目指す。
これは、image.canonに写真をアップロードすることで、クラウド上での編集や外部サービスとの連携、データ保管、SNS共有、プリンターへの印刷など、各種ウェブサービスで写真・動画を利用しやすくするプラットフォームとなるもの。ローンチ当初は、Googleドライブといった他社クラウドサービスへの自動転送やSNS、YouTubeへの投稿が利用可能だ。
image.canonにアップロードされた写真や動画は、30日間データ無制限で保管される。経過後は用意された10GBのクラウドストレージにセレクトして移動するか、Googleドライブ(4月対応)やGoogleフォト(6月以降)、Adobe Creative Cloud(6月以降)に自動で転送。30日経過後も、300万画素相当のサムネイルをimage.canon内に長期保管する。なお、RAWなども保存可能なAmazonプライム・フォトとの連携は今のところ予定していないという。
カメラからimage.canonへのアップロードには、カメラから直接アクセスする方法とPC、スマートフォンを使う方法がある。カメラからimage.canonにアップロードするには、カメラをWi-Fiに接続し、手動で写真をセレクトして転送する。手動アップロード対応機種については4月のサービス開始以降発表されるとしているが、Wi-Fi接続に対応したすべての機種が対象になるわけではないようだ。
PCでは、事前にimage.canonの設定をすることで、カメラを起動するだけでPCとWi-Fiで接続。自動でバックアップし、そのままimage.canonにアップロードされる。こちらは、13日に発表したEOS Kiss X10iが対応している。また、スマートフォンアプリでは、写真のアップロードや閲覧が可能だが、カメラからの自動バックアップ機能はないようだ。
なお、開発発表された「EOS R5」ではimage.canonへの自動転送に対応。事前に設定したWi-Fiネットワーク内に入ると、カメラの電源を入れておくだけで未転送の写真・動画を直接image.canonにアップロードしてくれる。つまり、カメラの電源を入れるだけで、PCがなくともGoogleフォトなどへ自動で転送できることになる。
今後は、AIや5Gを活用して、屋外イベントで撮影された写真や映像を遠隔地でリアルタイムに楽しんだり、クラウド上でのRAW編集、撮影者の好みに合わせた撮影アシストなど、ネットワークに接続されたカメラならではの使い方を提案していくという。
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