キヤノンは2月13日、エントリー向けの一眼レフ「EOS Kiss X10i」、RFマウント向けズームレンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」を発表した。キヤノンオンラインショップの販売予定価格(税別)は、Kiss X10iボディが10万5000円、ダブルズームキットが14万5000円。発売は4月下旬を予定している。また、24-105mmの同価格は6万円、フルサイズミラーレス「EOS RP」とのレンズキットは18万円となる。こちらは、4月中旬に発売する。
EOS Kiss X10iは、2017年に発表されたKiss X9iの後継モデル。映像エンジはX9iの「DIGIC 7」から「DIGIC 8」にアップデートされたほか、約2410万画素のデュアルピクセルCMOSを搭載。高感度がX9iのISO16000からISO25600まで引き上げられた(拡張感度はISO51200まで対応)。さらに、4K/24fpsの動画撮影(クロップ)に対応し、ミラーレスの「EOS Kiss M」に並んだ。
ライブビューで使用する「デュアルピクセルCMOS AF」では、瞳AFに対応。エリアも、映像表示範囲で最大横約88%、縦約100%に拡大。AFエリア分割数も最大143分割と細分化され、高精度化している。ファインダー撮影時に使う位相差AFも、前モデルと同じオールクロス45点だが、新たに顔を認識してフォーカスする「EOS iTR AF(顔優先)」を追加。露出を制御する「7560画素RGB+IR測光センサー」が「約22万画素RGB+IR測光センサー」に刷新された。
ボディには、操作性向上を目指し、独立で「AF-ON」ボタンを設置。メインダイヤルとは別にサブダイヤルも搭載することで、画像送りや撮影時の設定変更が容易になった。シャッター速度は1/4000、連写性能はファインダー撮影時で秒間7コマ。ライブビュー撮影時では、AF固定で秒間7.5コマ、AF追従で秒間4.5コマとなる。液晶モニターはバリアングルタイプで、3インチ約104万ドット。重さは、X9iから若干減り、約515gとなっている。
さらに、13日に発表されたクラウドフォトサービス「image.canon」に対応。事前に設定したPCとカメラを立ち上げておくと、自動でPCにバックアップを開始。その後、image.canonに自動転送される。アップロードされた画像は30日間保存され、GoogleフォトやAdobe Creative Cloudなど、各クラウドサービスに転送される。30日を過ぎると10GBのストレージに保管するか削除する必要があるが、300万画素相当のサムネイルに関してはデータ量に関係なく長期保管される。
キヤノンでは、Kissのラインにおいて、一眼レフもミラーレス同様に売れているとしており、一眼レフならではのフォルムやしっかりホールドできる大きさ、光学ファインダーで撮影したいユーザーにニーズがあるという。すでに発売している、「EOS Kiss X10」のファインダーや連写性能に物足りなさを感じ、EOS 90Dほどの予算や連写性能を必要としていないユーザーに訴求していくという。
同社ではあわせて、RF24-105mm F4-7.1 IS STMを発表。すでに販売されている「RF24-105mm F4 IS USM」より軽量の約395gを実現。EOS RPと組み合わせると約880gに収まるという。軽量なフォーカスレンズと「リードスクリュータイプSTM」駆動に加え、アクチュエーターの最適化により、RFレンズシリーズでもトップレベルのAFスピードを実現したという。
さらに、約5.0段分の光学式手ぶれ補正に対応。焦点距離100mmにおいて1/4秒程度のスローシャッターでも、ぶれの少ない静止画が撮影できるとしている。また、24mmで最短撮影距離0.2m(最大撮影倍率0.21倍)、105mmで最短撮影距離0.34m(最大撮影倍率0.4倍)のマクロ性能も実現。マニュアルモードに切り替えることで、中央部分のみピントが合う「Center Focus Macro」に対応。最短撮影距離は驚きの0.13m(最大撮影倍率0.5倍)を実現した。
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