「Snapchat」アプリの開発元であるSnapは、画像と動画の認識技術を手がける新興企業AI Factoryを買収したと、Varietyが報じた。記事によると、Snapchatは最近実装した新機能「Cameo」にAI Factoryの技術を利用したという。この機能は、シーンに自撮り写真を挿入し、ループ動画として送信できるもので、ディープフェイク動画が作成される可能性について懸念が生じている。
SnapchatのCameo機能では、自撮りをして性別を選択できる。するとSnapchatは自撮り写真を保存し、顔の特徴を操作して表情を変更する。
操作された自撮り写真はその後、子犬やウサギといった素材の上に挿入されるが、他の人の上に挿入することもできる。たとえば、風呂に浸かっている人、美容院や教室にいる人、映画のセットの中にいる人、車を運転している人、飛行機に乗っている人、体にぴったりしたドレスを着てカメラにキスしている人などに、自撮り写真をはめ込むことができる。
Varietyはウクライナのテクノロジー関連メディアの情報として、SnapによるAI Factoryの買収は1億6600万ドル(約179億円)規模になると伝えた。Snapは3日午後、米CNETへの電子メールでこの買収が事実であることを認めたが、買収の条件は明らかにしなかった。
米議会は、Nancy Pelosi下院議長の加工動画が出回ったことを受け、ディープフェイクについて調査中だ。ディープフェイクによって、2020年の米大統領選期間中にフェイクニュースがエスカレートするのではないかと懸念されている。
また同日のTechCrunchの報道によると、動画共有アプリ「TikTok」を提供する字節跳動(バイトダンス)が、顔をスキャンして他人の動画に挿入できるようにするディープフェイク技術を開発したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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