スマートウォッチのようなウェアラブルデバイスには、スマートフォンなどと連携してアプリを動かしたり、通知を表示したりするほか、装着者の心拍数や心臓の動き、血圧といった情報を取得できるものも多い。こうした情報取得機能は、装着時だけ実行する必要がある。逆に、非装着時は動かさない方がよい。
そこでAppleは、装着状態か非装着状態かをウェアラブルデバイスに識別させ、それに応じて動作モードが切り替わる技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間12月3日に「WEARING DEPENDENT OPERATION OF WEARABLE DEVICE」(特許番号「US 10,492,726 B2」)として登録された。出願日は2014年1月31日、公開日は2017年1月12日(公開特許番号「US 2017/0007183 A1」)。
この特許は、身体に装着するウェアラブルデバイスにおいて、装着状態か非装着状態かを何らかの方法で認識し、装着されていれば装着時用のモードで機能する技術を説明したもの。装着状態と非装着状態は、スマートウォッチなどの場合、バンドが接続されているかいないかで識別できる。
ただし、それだけだとバンドが接続されて机に置かれているだけ、ということもあるので、センサーからの情報も合わせ、身に着けられているかどうか判断する。そのうえで、ウェアラブルデバイスは状態遷移に対応し、動作モードを切り替える。
動作モードを替えると、心拍数を測定できるスマートウォッチやアクティビティトラッカーで装着時だけ心拍センサーを動かす、といった応用が考えられる。動作モードの自動切り替えが可能になると、ユーザーが装着したら測定機能を起動する、外したら測定機能を停止する、という作業が不要になる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」