構想から約10年--光に合わせてレンズの色が変化するコンタクト「アキュビュー」 - (page 2)

調光機能付き眼鏡の愛用者が見る調光機能付きコンタクトレンズ

 実は筆者は、調光機能付きの眼鏡を愛用しており、かれこれ10年近くは使用している。サングラスが必要な日差しの強い日でも、眼鏡を掛けたままで過ごすことができ、紫外線予防にも役立つので、もはや調光機能のない眼鏡を作ることは考えられないほど、頼り切っている。

 ただ、通常の眼鏡として使用しているものだが、調光機能が有効になっている時は、かなりレンズが黒くなり、回りの人からはサングラスをしているような印象を与えてしまう。まだ、眼を守るためにサングラスをすることや、調光機能付き眼鏡を掛ける行為に理解が少ないため、社会人として適さない格好をしていると見られることもある。筆者のようにフリーランスのライターの場合、ある程度の服装に自由度があるので、仕事中にサングラスをしていてもさほど問題ではないが、こと会社員となるとそうもいかないかもしれない。

 そこで、そういった人たちに朗報なのが、この調光機能付きのコンタクトレンズだ。コンタクトレンズも眼鏡と同様にかなり色が濃くなるのだが、実際に眼に装着している状態では、ほとんど目立たない。調光機能があることを教えて貰えれば、瞳の周りのコンタクトレンズのフチがうっすら色づいているのに気づく程度だ。

 つまり、仕事中に使っていてもほぼ気づかれることはなく使用できる。これは眼鏡にはない利点だ。

 
 
左が通常のコンタクトレンズ、右が調光機能付きコンタクトレンズ。紫外線を照射するライトを照らしてみるとあっという間にこの差に。
 
 
瞳の周りに薄いグレーのフチがあるのがわかる。普段では気がつかないレベルの色の濃さだ。

 調光機能は光の量だけでなく、温度にも左右される。温度が低いと一度色が濃くなったあと、光量が少ない場所、紫外線が少ない場所に移動してもなかなか、薄くならなくなるのだ。真冬時と猛暑日では、眼鏡そのものの温度に大きな差が出てくる。その点、コンタクトレンズは、眼に装着しているため、体温の影響を受けるので、外気温が多少変化したところで、その影響は眼鏡ほどではなく、いつも一定の性能を担保することができる。つまり調光の変化が光の量にのみ影響されるので、適切な色の変化となるわけだ。

 眼鏡の方に利点があるものがあるとすれば、紫外線のカバー率だ。コンタクトレンズは瞳のみを覆っているため、紫外線の除去は瞳のみに限定される。眼鏡の場合は、眼全体を覆うので、白目の部分に当たる紫外線もカットしてくるのだ。光量や紫外線が多い、スキー場などでは、コンタクトより調光機能付き眼鏡の方が有効だ。もしくは、調光付きコンタクトレンズをしつつ、さらにサングラスやゴーグルをする方がよいだろう。

 コンタクトレンズは、視力矯正をするだけのものと考えられているが、これからは光の量を調整することでストレスを軽減し、紫外線を予防することで眼の健康を保つためのものとしても考えるべきかもしれない。

 今回の発表会に登壇した北里大学教授の半田知也氏によると光によるノイズは3つあるとのこと。ブラー(ボケ)、グレア、まぶしさの3つ。このうちブラーは通常の視力矯正で解決できるものだが、グレアとまぶしさは、コントラスト感度を下げる要因になっており、このコントラスト感度が下がると対象物がくっきりと見えなくなってしまう。つまり、光を調節することで、いわゆる視力アップの効果も見られるというわけだ。

 
北里大学医療衛生学部資格機能療法学 半田知也教授

 現時点では、2week用のコンタクトレンズのみで、調光の色も紫がかったグレーに限られる。将来的には1dayやさまざまなカラーに対応した調光も用意する予定とのことだ。

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