もちろん、未成年がすべてのキャッシュレス決済を使えるわけではない。たとえば、クレジットカードは18歳以上となっており、中高生などでは作れない。デビットカードも、15歳以上にならないと作れない、中学生は利用不可など制限があることが多い。
しかし、SuicaやPASMOなどのIC系カードや、WAON、nanaco、楽天Edyなどの電子マネーは年齢制限なく利用できる。QRコード決済も、LINE Payなら年齢制限なく作成・利用できるし、PayPayも法定代理人の同意を得れば利用できるようになっている。
つまり、子どもが小中学生の間は、上記のようなプリペイドタイプの電子マネー、またはLINEPay、PayPayなどになるだろう。子どもがスマホを持っていたらPay系に送金する形でもいいし、通学などにIC系カードを持っているならチャージをする形で渡すと便利そうだ。もちろん、子どもが低年齢のうちは利用内容を保護者が随時確認することも大切だろう。
高校生以上になると、上記に加えて、多くのデビットカードも作成・利用可能となる。大学生以上になるとクレジットカードのほか、すべてのデビットカードも可能となるなど、大人と同様すべてのキャッシュレス決済が利用できるようになる。ただし、どの場合でも紛失、盗難その他のリスクは残る。万一のために、予備用の現金も持たせておくと安心だろう。
ごく低年齢の子どものうちは、現金で支払いお金の使い方を学ぶことも大切だろう。お釣りを計算したり、自分で管理する経験も必要だ。しかし、キャッシュレス決済だからといって、お金の使い方が学べないわけではなさそうだ。家庭や子どもの生活スタイルにうまくはまり活用できそうであれば、導入を検討してもいいのではないだろうか。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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