中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は現在も米国で不安定な状況に置かれているが、困難に直面しながらも、底力を発揮しているようだ。同社は現地時間10月16日、2019年第1~第3四半期のスマートフォン出荷台数が前年同期比で26%増の1億8500万台を突破したことをプレスリリースで明らかにした。
第1〜第3四半期の売上高は計6108億元(約9兆3600億円)で、前年比24.4%の増加となった。同社は米商務省のブラックリストに追加された影響で、今夏にはスマートフォン関連部門の売上高が100億ドル(約1兆800億円)減少するとの見通しを示していた。
またファーウェイは、5Gネットワーク設備で世界各国の通信事業者と60以上の契約を締結したという。
最高経営責任者(CEO)の任正非氏は6月、2019年通期の売上高の見通しについて、米国による制裁措置の影響で当初の1300億ドル(約14兆円)から1000億ドル(約11兆円)に落ち込む恐れがあるとの見方を示していた。
Donald Trump米大統領が米国の通信ネットワークからファーウェイを事実上締め出す大統領令に署名したことを受け、米商務省は5月、ファーウェイをブラックリストに追加した。これにより、米国企業はファーウェイとの取引にライセンスの取得を義務付けられた。ファーウェイは、中国政府との緊密な関係を理由に、米国で国家安全保障上の懸念材料と位置づけられている。
ファーウェイは2018年、世界のスマートフォン市場でAppleから2位の座を奪い取った。だが2019年に入り、年内にもサムスンを抜いて世界最大の携帯電話メーカーになる可能性について、見通しをトーンダウンさせている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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