野心的ではあるが物議をかもしているFacebookの仮想通貨プロジェクト「Libra」が打撃を受けた。このグローバル通貨を管理する非営利組織であるLibra協会の創立メンバーに名を連ねていた5社が米国時間10月11日、離脱を表明した。オンラインマーケットプレイスのeBay、決済サービスを提供するStripe、金融サービス大手のVisaとMastercardがLibra協会への加盟を見送ると発表した。Mercado Libre傘下のオンライン決済プラットフォームであるMercado Pagoも離脱したことを、Libra協会が認めている。
1週間前のPayPalに続く今回の離脱は、同プロジェクトにとって深刻な打撃だ。5社はすべて、決済と送金に関する専門技術を保有する企業で、仮想通貨を成功させるためにLibraにはその知識が必要だとアナリストらは述べている。
「大手決済企業の関与がなければLibraは失敗すると考えている。それらの企業は、不可欠となる決済関連の深い専門知識、信頼されている決済ブランド、世界的認知度、決済ネットワークに加えて、世界中のすべての主要金融機関、政府、規制当局との関係をもたらすためだ」と、MoffettNathansonのアナリストらはメモに記している。
今回の離脱については、The Financial Times、Bloomberg、BBCがいち早く報じていた。離脱の背景に、Libraプロジェクトに対する批判が高まっていることがある。同プロジェクトには6月の発表直後から、政治家、規制当局、非営利団体の懐疑的な目が向けられている。Facebookのブロックチェーン責任者を務めるDavid Marcus氏は、数週間前に米議会の公聴会に召喚されており、Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏は10月中に、米議会の前で同プロジェクトに関する質問を受けることになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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