ディープフェイク動画の実例には、馬鹿げていて楽しいものもあるが、誤解を招くものや、誹謗中傷になるものさえある。カリフォルニア州の新たな2つの法律は、より悪質なそうした動画の偽造に歯止めをかけることを目指している。
カリフォルニア州のGavin Newsom知事は米国時間10月3日、選挙まで60日を切った期間に、政治候補者への信頼を傷つけたり有権者を欺いたりすることを狙った改変動画の配布を違法とする議会法案「AB 730」に署名した。Newsom知事はまた、本人の同意なくポルノコンテンツに使われた場合、そのディープフェイクを作成した人物を提訴する権利をカリフォルニア州民に認める議会法案「AB 602」にも署名した。
ディープフェイクは5月、Nancy Pelosi米下院議長が酩酊状態でスピーチしているかのような偽動画がソーシャルメディアで拡散したことでも注目された。AB 730とAB 602を起草したカリフォルニア州議会のMarc Berman議員は、ディープフェイクやPelosi氏が被害に遭ったような改変動画は、有権者を欺いて選挙を阻害するものだと述べた。
「来る選挙で各自の票に影響を及ぼすことを意図した動画、音声、画像が表示された場合、有権者には、それが操作されたものであり現実を表していないことを知る権利がある。(中略)選挙という文脈においては、発言や行為をある候補者によるものと(事実に反して)見せかける能力があれば、誤情報を拡散させて有権者を混乱させたいと考えている多くの者たちの間で、ディープフェイク技術は強力で危険な新しいツールになる」(Berman議員)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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