中国越境ECの「トレンドExpress」、日本郵政などから7億円の資金調達

 中国を中心とする消費者ビッグデータをベースにクロスボーダーマーケティングや越境EC事業を展開するトレンドExpressは10月29日、日本郵政キャピタルをリード投資家として、既存投資家である米系VCのDNX Venturesをはじめとした複数の投資家から総額7億円を調達したことを発表した。同社の累計調達額は12億8000万円になる。

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 今回の調達資金によって、さらなる事業成長につなげるべく、消費者ビッグデータをベースとした新規プロダクトの開発や人員強化、越境EC事業の加速、M&Aなどを推進していくとしている。また、日本郵政グループと事業連携を図り、事業拡大へとつなげていきたいという。

 同社は、2015年11月の設立以来、中国のSNSなどのクチコミビッグデータから抽出した消費者インサイト(潜在ニーズ)に基づく分析サービスやプロモーションサービスを通じて、ナショナルブランドを中心に日本企業約300社の中国進出や、中国でのマーケティング活動を支援してきたという。また、2018年から、日本在住の中国人ソーシャルバイヤーをプラットフォーム化した越境ECサービス「越境 EC X(クロス)」を立ち上げ、日本と中国間の越境EC市場に参入している。

クチコミを軸にしたマーケティング支援イメージ図
クチコミを軸にしたマーケティング支援イメージ図

 さらに、2019年7月からは、中国内陸部の小売企業と事業提携し、OMO(Online merged offline)市場へ参入。日本企業の中国事業を支援している。今後は、日本企業の中国事業展開を成功させることを皮切りに、高成長が見込める他のアジア諸国への進出支援事業にも参入を検討していくという。

 同社の代表取締役社長である濵野智成氏は「新たに強力な投資家の方々を迎え入れ、さらなる事業成長に向けた資金調達を行うに至った。日本の人口縮小に伴う課題は、想像を超えるインパクトを与えると予測しており、外需を取り込むための日本企業のグローバル展開は必至の状況だと考えている。まだまだ成功モデルが少ない海外向けのマーケティングやコマース市場を切り拓き、業界のリーディングカンパニーとして日本企業が世界で勝てるための貢献に引き続き全力を尽くしていく」とコメントしている。

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