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Facebookの「心を読む」技術企業の買収はコンピューター操作を一変させるかもしれない - (page 2)

Jo Best (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部2019年10月03日 07時30分
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 CTRL-labsのリストバンドは、手の動きを制御する電気信号を収集し、接続しているコンピューターシステムに伝達する。Berenzweig氏は、「仲介プロセスを省いて神経信号をデコードすることで、人が機械を思うように操作できるようにする」と語った。

 実際には、どのように機能するのだろうか? VRユーザーは手にコントローラを持たずに自然な動作で、また、「Google Glass」のようなARヘッドセットのユーザーは指を動かすだけで、システムを操作できるだろう。ゲーマーや会社員は、ジョイスティックやマウスが不要になり、タッチスクリーン操作のような動作をすればいい。しかも、何かにタッチする必要もない。要するに、あらゆるテクノロジーがハンズフリーになる。映画「マイノリティ・リポート」に出てくる大げさな手振りを想起した人は安心していい。CTRL-labsのシステムは、小さな動きを大きな動きと同様に検知する。

 「(技術開発の)各段階に人とコンピューターのインターフェースの新たなパラダイムシフトがある。われわれの入力技術が、手が最良のコントローラであるウェアラブルコンピューティングにとって最適だと確信している。手は常にそこにあり、他のデバイスを必要としない。人は、精度が高く、器用で、表情豊かな動きを備えた独自の能力を持っている」(Berenzweig氏)

 「現在のVRシステムは本当に素晴らしい。その世界は美しく、没入でき、ヘッドセットを装着すれば、まるでその世界にいるように感じる。だがいまだに、本来は素手であるべきところにスティックを持たなければならない。入力面は、視野に後れを取っている」とBerenzweig氏は語った。

 CTRL-labsのFacebookへの興味はVRのようだ(この新興企業はFacebookのVR部門に参加する)が、FacebookのBMIへの興味は、CTRL-labsの買収をはるかに超えている。2017年には、Facebookが脳とコンピューターのインターフェースに取り組む60人のチームを擁しており、脳信号を使うだけで1分当たり100語入力できるようにしようとしていると報じられた。

 Facebookは2019年7月、このプロジェクトで、機能するシステムを構築したと発表した。だが、そのシステムは、わずかな言葉やフレーズしか記録できないものだ。これはCTRL-labsのBCI研究とは別の流れではあるが、両方とも神経損傷を受けた人にコミュニケーション手段を提供するという共通の動機付けがある。Facebookの思念で入力するプログラムの場合、研究者は以前、閉じ込め症候群の患者のコミュニケーション支援と、神経に障害のある人がBCIを使って話せるようになることに取り組んでいた。CTRL-labsの場合、デバイスは潜在的に、神経経路に損傷のある人が麻痺を克服するのに役立つ可能性がある。

 CTRL-labsのBerenzweig氏は次のように語った。「このテクノロジーは、広範な病理にまたがる支援機器や、運動障害のある人を支援する方法として、人々の生活に大きなインパクトを与えることになるだろう。われわれは大量消費市場にフォーカスしており、このテクノロジーは数十億人の人々が日常的に使うものになると考えているので、臨床応用は、われわれが企業として重点を置いていることではないが、こうした応用が非常に魅力的でインパクトがあると認識している」

 脳から手の神経への接続が損なわれていなければ、CTRL-labsのシステムは機能するはずだ。「われわれは臨床研究所と協力し、多数の研究科学者が参加する諮問委員会を設けている。委員会の研究者らは、このシステムをラボで使い始めており、われわれはこれが他の製品や臨床研究につながることを望んでいる」(Berenzweig氏)

 同氏は「筋ジストロフィー、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病など、神経障害はあるが、神経は無傷である程度機能している症状の対処にこのシステムを使える」と語り、脳卒中のリハビリにも応用できるとも語った。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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