ソフトバンク傘下のBoston Dynamicsは、飛び込み前転や360°スピンといった体操の技を連続してスムーズに実行する人型ロボット「Atlas」のデモ映像「More Parkour Atlas」を公開した。
Atlasは、2本の脚および腕と、胴体、頭で構成された、人間に似た形のロボット。高さは1.5m、重さは80kgある。腕、胴体、脚を連携させて制御するシステムにより、比較的小さな設置面積でありながら、大きな機動性、高い安定性を備えるという。移動速度は毎秒1.5mあり、荒れ地でも人間のように歩ける。押されても倒れにくく、倒れても自力で立ち上がれる。
以前Boston Dynamicsは、Atlasが箱に飛び乗ったり、箱から後ろ宙返り(バク宙)して床に飛び降りたりするデモ映像を公開し、性能を紹介した。その動作は、映画「ターミネーター」で描かれたロボットのようだ。
今回の映像は、階段や手すり、塀といった街なかに存在する障害物を跳び越えるなどして移動するスポーツの名称「パルクール」がタイトルに使われているが、Atlasは体操の技を披露。全身を使う倒立前転、飛び込み前転、180°スピン、前後開脚跳躍、360°スピンといった動きを、安定して連続実行している。
Atlasのデモ映像(出典:Boston Dynamics/YouTube)
こうした一連の動作を可能にするため、Boston Dynamicsは、ある動作から次の動作への移行をスムーズにするモデル予測コントローラーと呼ぶ技術を採用。これにより、連続動作ルーチンの開発が以前より短時間でできるようになったという。動作の成功率は約80%だそうだ。
なお、Boston Dynamicsは、Atlasと別の4足歩行ロボット「Spot」のアーリーアダプター向け出荷を開始した。
Spotの紹介ビデオ(出典:Boston Dynamics/YouTube)
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