キュア・アップ、豊中市や三井住友銀行らと禁煙SIB契約を締結--「とよなか卒煙プロジェクト」

 キュア・アップ、大阪府豊中市、社会的投資推進財団、三井住友銀行、SMBC信託銀行は9月9日、「ソーシャル・インパクト・ボンド」(SIB)に関する契約を締結し、世界初の禁煙SIBとなる「とよなか卒煙プロジェクト」を開始したと発表した。

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 ソーシャルインパクトボンド(SIB)とは、民間から調達した資金で事業者が行政サービスを市民へ提供し、その成果に応じて行政が委託料を支払う官民連携手法。

 2010年にイギリスで始まり、2019年1月時点では24カ国で130件、累計で約466億円の案件が組成されている。現在、国内では医療費・介護費の適正化を目的としたヘルスケア分野のSIBが注目されている。

 ヘルスケア分野のサービスを自治体に提供することで、住民のQOL向上、疾病の予防・早期発見が期待でき、これにより社会保障費ならびに医療費・介護費の適正化を図ることが可能。サービスにより期待できる介護費・医療費適正効果は、サービス提供費を大きく上回るとされており、厚生労働省や経済産業省、内閣府などより推進されている事業のひとつとなっている。

 とよなか卒煙プロジェクトとは、豊中市が豊中市在住・在勤者を対象に、喫煙や受動喫煙による疾病の予防と健康寿命の延伸を目的に、禁煙への動機付けや禁煙支援を行う事業。

 同事業では、豊中市から委託を受けたキュア・アップが「ascure 卒煙プログラム」を提供する。

 ascure 卒煙プログラムとは、呼吸器内科医監修のもとで開発され、指導員・アプリがつくる完全オンラインの禁煙サポートサービス。スマートフォン用アプリによる24間体制の支援や禁煙指導資格をもつ指導員とのオンライン面談、一般用医薬品の自宅配送などにより、6カ月間にわたって身体的・精神的にサポートを行うのが特徴。

 同プログラム終了から原則6カ月後に、専用キットを用いた禁煙達成状況の確認を実施するが、今回のとよなか卒煙プロジェクトにおいては、12カ月後にも禁煙状況の確認を実施する。

 なお同プロジェクトにおいては、三井住友銀行と社会的投資推進財団が主な資金提供者となり、SMBC信託銀行は資金調達のために信託機能を提供する。キュア・アップは、信託受益権の販売をプラスソーシャルインベストメントへと委託。社会的投資推進財団は、中間支援組織として、プロジェクトの管理運営などの支援を実施するという。

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