グリーは8月2日、2019年6月期通期(2018年7月~2019年6月)の連結決算を発表。売上高は709億3600万円(前年同期比9.0%減)、営業利益は54億7600万円(同41.9%減)、経常利益は57億2500万円(同44.5%減)、純利益は34億8500万円(同26.0%減)で、減収減益となった。
四半期ベース(第4四半期)では、売上高174億1000万円(2億3000万円減)、営業利益は13億4000万円(2億1000万円減)、経常利益は13億3000万円(1億2000万円減)、純利益は4000万円(11億7000万円減)。売上高や営業利益ともに、おおむね計画通りの着地としている。
同日行われた決算説明会において登壇した、グリー代表取締役会長兼社長の田中良和氏は、2019年6月期は、3本の事業の柱強化に向けて積極投資したことを振り返った。主力であるゲーム事業は、運営力の向上や既存タイトルの長期運営体制の構築により、長期間でもランキング上位を維持、あるいは回復したタイトルもあったという。
積極的な海外展開も実行。収益力強化や収益性向上、ノウハウの蓄積ができたという。なお中国での展開について田中氏によれば、タイトルの準備自体はほぼ終わっており、現地での状況がクリアになればリリースできるような状態になっているとしている。このほか、今後の成長が期待できるプラットフォームやサービスに向けても、オリジナルIPタイトルを展開した。
ライブエンターテインメント事業については、バーチャルYouTuber(VTuber)産業のエコシステム拡大に投資することを掲げ、VTuber専用のライブ配信プラットフォー厶「REALITY」をリリース。コンテンツの拡充も図った。そして住まいや暮らしの情報メディア「LIMIA」などの広告・メディア事業もユーザー基盤が拡大したとしている。
2020年6月期の方針については、この3本の事業の柱強化に向けた積極投資を継続するという。ゲーム事業におけるパイプラインとして、2020年6月期は新規タイトルとして他社IPを活用した2タイトルをリリース予定。また、2021年6月期以降に向けて4~6タイトルの開発が進められているという。海外展開についても「余地はまだある」(田中氏)として、さらなる拡大を図っていく。
ライブエンターテインメント事業では、プラットフォームとして機能やコンテンツの拡充を図るほか、さらなる新規VTuberを発掘・プロデュース、またBtoBソリューションの提供なども行っていくという。広告・メディア事業では、メディア力の強化に向けて投資を継続していく。
なお、2020年6月期における連結業績予想については、事業環境は短期的な変化が激しいことや、新規ゲームタイトルのリリースによる大きな業績変動が見込まれることを理由に、開示を見合わせている。
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