フォルクスワーゲン(VW)は、最大で自動車の前方400フィート(約122m)離れたところにいる歩行者を発見できるレーダー技術「Pedestrian Monitoring」を開発した。
Pedestrian Monitoringは、前方の安全確保を目的とした「Front Assist」システムに付加する機能。必要なレーダーユニットは、VW車前部のエンブレム背後に目立たないよう組み込めるほど小さいという。
このレーダーは、自動車の前方約35°の範囲を、毎分数百回スキャンする。そうして得たデータを分析することで、100m以上先にいる歩行者の存在を検知できるそうだ。
前方に歩行者を発見した場合、自動車の走行速度がおよそ時速4マイルから18.6マイル(約6.4kmから29.9km)だと、自動ブレーキをかけて減速または停車し、衝突を回避する。時速18.6マイルから40マイル(約29.9kmから64.4km)だと、音と表示でドライバーに警告し、ドライバーが対応しなければ自動ブレーキをかける。それ以上の速度になると、システムは何もしない。
日差しが眩しく前方が見えにくい状況で、ドライバーの助けになるとしている。また、夜間も歩行者を見つけられる。ただし、ほこりが多かったり雪が降っていたりする状況だと、うまく発見できない可能性がある。
Pedestrian Monitoring付きFront Assistは、「Beetle」「Jetta」「Passat」を除いたVW車の2019年モデルに搭載可能。「Arteon」「Atlas」「Golf」「Golf R」「Golf Alltrack」などには標準搭載される。2022年には、ほぼ全モデルにFront Assistと自動緊急ブレーキ(AEB)を標準装備する予定。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス