チラシからウェブへ--リビン・テクノロジーズが変える不動産売却の仕組み - (page 2)

加納恵 (編集部)2019年07月23日 08時30分
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売却査定サイトの普及はまだ一握り、この市場で圧倒的ナンバーワン目指す

――10年以上、不動産テック業界に携わってきて、業界内の浸透はいかがですか。

 まだ、普及していませんね。使っているのは一握りだと感じています。不動産売却全体における弊社の割合は大体1%くらい。やはり、売却になると自宅近くや購入した不動産会社に依頼される方が多いのかなと思っています。

 ウェブサービス的に見ても、不動産査定はSEO的にはビッグワードになっていますが、それを経由して獲得できるコンバージョンはまだ少ない。検索にまでいたっていないのではと思っています。

――逆に伸び代はものすごくありますね。

 そう捉えています。ウェブ上で不動産の一括査定が浸透すれば、かなりいけると思っています。提携する不動産会社の方も、以前はネットサービスに強いところが多かったのですが、最近はポスティングから切り替えたという会社の方もいて、不動産売却の集客はウェブで、という流れも少しずつ増えてきました。

 不動産売却査定の市場規模は60億円弱くらいあると見ていて、弊社の売上は20億円弱くらいですから、半分も取れていませんよね。この市場で圧倒的ナンバーワンになりたいと思っています。

 そのためには、先述した売却査定以外の買取や土地活用、賃貸管理といった分野にも力を入れ、事業を大きくしていきたいと考えています。一方で、提携する不動産会社側にも、送客だけでなく、業務支援にも取り組んでいます。すでに取引の進捗管理や、査定書作成ツール、マーケティングツールなどを提供しています。

 これらの業務支援は、売却査定とセットで提供していて、提携していただく業務支援のツールがすべて提供させていただきます。

「不動産売却査定の市場規模は60億円弱くらい。この市場で圧倒的ナンバーワンになりたい」
「不動産売却査定の市場規模は60億円弱くらい。この市場で圧倒的ナンバーワンになりたい」
――業務支援の提供は、後から開始したのですか。

 売却査定をお願いして、送客を始めてみると、その後の業務に課題感を持っている不動産会社の方が多いことがわかりました。費用対効果を計測していないとか、進捗管理がデジタル化されていないなど、業務効率の問題で、せっかくのお客様を逃してしまいかねない。トータルで支援することで、確実にお客様の獲得に結びつけていきます。

――売却査定にAIを活用しているところも多いですが。

 AIではなくて、今あるデータをもとに査定してます。AIを使うのであれば、コンバージョンレートを上げるために使いたいと思っていて、それが実現すると、私たちが集客のために使っている広告費が激減するかなと。今はサイトの集客を広告によって、実施していますが、その部分をAI化したいですね。

インタビュアー

赤木正幸

リマールエステート 代表取締役社長CEO

森ビルJリートの投資開発部長として不動産売買とIR業務を統括するとともに、地方拠点Jリートの上場に参画。太陽光パネルメーカーCFO、三菱商事合弁の太陽光ファンド運用会社CEOを歴任。クロージング実績は不動産や太陽光等にて3500億円以上。2016年に不動産テックに関するシステム開発やコンサル事業等を行なうリマールエステートを起業。日本初の不動産テック業界マップを発表するとともに、不動産テックに関するセミナー等を開催するほか、不動産会社やIT企業に対してコンサルティングを実施。自社においても不動産売買支援クラウド「キマール」を展開。2018年、不動産テック協会の代表理事に就任。早稲田大学法学部を卒業後、政治学修士、経営学修士を取得。コロンビア大学院(CIPA)、ニューヨーク大学院(NYUW)にて客員研究員を歴任。 

 

川戸温志

NTTデータ経営研究所 シニアマネージャー

大手システムインテグレーターを経て、2008年より現職。経営学修士(専門職)。IT業界の経験に裏打ちされた視点と、経営の視点の両面から、ITやテクロノジーを軸とした中長期の成長戦略立案・事業戦略立案や新規ビジネス開発、アライアンス支援を得意とする。金融・通信・不動産・物流・エネルギー・ホテルなどの幅広い業界を守備範囲とし、近年は特に不動産テック等のTech系ビジネスやビッグデータ、AI、ロボットなど最新テクノロジー分野に関わるテーマを中心に手掛ける。2018年より一般社団法人不動産テック協会の顧問も務める。

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