あおぞら銀行の顧客は高齢の世代が多いのが特徴で、預かり資産残高を年齢別に見ると50~70代で全体の7割を占めており、80代以上も加えると8割以上にもなる。そのため、1人あたりの貯金残高も545万円と、国内銀行平均の60万円を大きく上回る。これまではこうしたシニア世代に向けて窓口でのコンサルティングサービスを充実させてきたが、それだけでは不十分と判断し、今回のネットバンクサービスの強化に踏み出したものだ。
「今やシニア世代もパソコンやスマホを使いこなす時代。そんな中で、わざわざ店舗に足を運んで入出金や送金をするのを面倒に思っている人も多い。インターネットを利用した金融サービスは大きく動き始めており、今後数年でさらに大きく変わっていくだろう。その変化の端境期のある現在において、銀行サービスの決定版としてBANKを作った」と馬場社長は気炎を上げる。
BANKの開発にはユニット・ワン代表の勝部健太郎氏がクリエイティブディレクターとして参加した。勝部氏は長期信用金庫、新生銀行、メルセデス・ベンツ、ユニクロなどでマーケティング実務を経て独立し、これまで無印良品や日本コカ・コーラ、パルコなどのスマホアプリの企画・制作・ディレクションを手がけてきた。2016年からは家電ベンチャーのバルミューダの取締役を兼務し、一世を風靡した「BLMUDA The Toaster」などの商品・コミュニケーションおよびビジネス開発にも携わってきた。
7月16日に開催されたBANKの記者発表会に登壇した勝部氏は、「バルミューダは独自の商品設計、世界観で特別なブランドになった。高額なトースターと扇風機を作り、誰からも売れないと言われたが、結果的に大人気となって新しいマーケット、新しいスタンダードを作った。BANKも新しいマーケットを作り、新しいブランドを作りたい。また、人生そのものを提案するサービスができないかとも考えている。ビジネスの承継、資金的なサポート、事業サポートなどをパッケージ化してみたいと思っている。今後、BANKを世界ナンバーワンのクリエイティブなマネーサービスにしていきたい」と意気込みを語った。
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