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ソニー、中判に迫る「α7R IV」国内発表、約40万円で9月6日発売--“S”後継機にも言及

山川晶之 (編集部)2019年07月17日 17時38分
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 ソニーは7月17日、新型フルサイズミラーレス「α7R IV」を国内発表した。価格は、税別で約40万円前後を予定。発売日は9月6日、予約販売受付は7月23日10時より開始する。

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「α7R IV」

 α7R IVは、同社が7月16日に米ニューヨークで開催したイベント内で披露された、フルサイズミラーレスカメラの高画素シリーズである「α7R」の最新モデル。ソニー独自の裏面照射技術「Exmor R」を採用した約6100万画素のCMOSイメージセンサーを新開発。従来モデル「α7R III」の約4240万画素から大幅に引き上げた。APS-Cにクロップしても2620万画素で利用可能。ダイナミックレンジはα7R IIIより一段向上した15段を実現。ISOは100〜3万2000、拡張感度で10万2400まで設定でき、こちらは画素数が増えながらもα7R IIIと同等を維持した。

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新開発の裏面照射「Exmor R」採用の6100万画素CMOSセンサー

 マグネシウム合金を採用したボディは、デザインなどはα7R IIIから大きく変更点はないものの、露出補正ダイヤルにロック機構が設けられたほか、操作性を考慮してグリップを大きく改善。深みが増し、ガッシリとホールドできるようになった。さらに、シーリングを強化したほか、ボタンの各種配置の見直しや押し込み具合の調整なども施されており、オプションで用意されるバッテリーグリップ「VG-C4EM」でも、同等の操作性、防塵防滴性能を有しているという。映像エンジンは、BIONZ Xを搭載。α9から搭載されているものと変更はないとしているが、6100万画素と15段のダイナミックレンジに適用できるようチューニングを施した。

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左から「α7R III」と「α7R IV」。IVの方がグリップが前にせり出しつつ外側にえぐられているのがわかる。手に持ったところ指が余ることもなくナチュラルにフィットした
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ボディはマグネシウム合金を採用。シーリングも強化し、耐環性能を向上させた

 EVFは、前モデルの368万ドットから576万ドット(倍率0.78倍)に高解像度化。タッチ対応の液晶パネルは、3インチ144万画素で上下のチルトをサポートする。また、前モデルと同様デュアルスロットを採用するが、α7R IVからは両スロットとも高速伝送が可能なUHS-IIに対応した。コネクティビティは、Wi-Fiが802.11acに対応。5GHz帯が利用できるようになったことで、ワイヤレスでのデータ転送速度が大幅に向上した。さらに、USB TypeCの伝送速度を2倍に高速化したほか、シンクロ端子やワイヤレスリモートコマンダーにも対応。スタジオなどテザー撮影でも使いやすくなっている。

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「α7R IV」の背面。バッテリーグリップもボタンやグリップが改善されている

 そのほか、約5.5段分のボディ内5軸手ブレ補正を実現。シャッター部分のダンパーを強化したほか、ボディの前面パネル内にクッションを配置することで、シャッターの停止精度を向上。6100万画素という高解像度でも約5.5段分の補正を確保している。この機構により、シャッター音はα7R IIIよりも静音化している。連写性能は、AF/AE追随で秒間10コマを達成し、バッファを従来比1.5倍に増強したことでフル解像度で68コマまで連写可能となった。また、像面位相差用のAFポイントをα7R IIIの399点から567点に増加し、AF性能が大幅に向上。リアルタイムAFやリアルタイム瞳AFを搭載。人物・動物を逃さずフォーカスし続けることができ、写真だけでなく動画でも利用可能となった。さらに、ピクセルシフトにより16枚の写真から2億4080万画素の画像を生成することができるという。

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2億4080万画素の画像を印刷した大型タペストリー
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近くに寄ってみても全く粗が目立たない

 動画性能は、4K/30fps、1080p/120fpsでの撮影に対応。Super35mmモードでは、6K解像度での全画素読み出しが可能となり、より鮮明な動画撮影を実現する4Kのオーバーサンプリング撮影に対応。そのほか、S-Log2や14段のダイナミックレンジを確保するS-Log3、HLGでの撮影もサポートする。さらに、マルチインターフェースシューのインターフェースをデジタル化し、音声のデジタル転送に対応。クリアな音質での動画収録が可能となった。なお、4K/60fpsに対応しない理由について、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズの大島正昭氏(デジタルイメージング本部 第一ビジネスユニット担当部長)は、「4K30pが最適な仕様と判断した」と述べている。

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動画性能は、4K/30fps、1080p/120fpsなどα7R IIIと変わらないものの、オーディオのデジタル入力などに対応した

 オプションとして、デジタルオーディオインターフェースに対応した新型ショットガンマイク「ECM-B1M」を発表。8個のマイクユニットとデジタル処理信号の組み合わせにより、正面方向の感度を高めつつそれ以外の方向の音を打ち消すことで、長さ99.3mmのサイズながら鋭い指向性を実現したという。全方位、中指向性、高指向性の3段階から選べる。また、ノイズキャンセル機能も搭載し、話者以外の環境音を消すことでスムーズな収録が可能。また、アナログ入力にはなるものの、α7R IVよりも前のモデルでも使用することができる。価格は税別3万5000円。そのほか、デジタルオーディオインターフェースに対応したXLRアダプターキット「XLR-K3M」も発表。こちらは、XLR/TRSコンボ端子に、3.5mmステレオミニ端子によるマイク収録も可能。楽器などを接続しての収録が可能という。

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8個のマイクを搭載した小型ショットガンマイク「ECM-B1M」。α7R IIIなど旧モデルでもアナログ入力で利用できる

待望のα7S IIの後継機については「開発中」

 同社では、APSからフルサイズ、プロユースからコンシューマーまでを一つのマウントでカバーする「Eマウント」を、クリエイター向けのプラットフォームとして提唱。キヤノンやニコン、パナソニック、最近ではシグマも参入したフルサイズミラーレスカメラ市場だが、2013年からフルサイズミラーレスを投入してきたソニーは、フルサイズ一眼カメラでの国内市場シェア(金額ベース)で36%と1位を獲得しており、販売金額も前年比でも158%の成長を遂げているという。さらに、全世界でのレンズ交換式カメラ市場は、2018年には約6割がミラーレスに移行しており、世界シェアでも販売数量・販売金額ともに、ミラーレス市場、フルサイズミラーレス市場で1位を達成したという。

 躍進を続けるソニーだが、他社との差別化について大島氏は、「お客様に(フルサイズミラーレスという言葉の)認知が高まるなか、先行して数多くのラインアップを揃え、革新的な技術、新しい撮影性能の提供など、他社に先駆けてやってきた。われわれのαでなければ実現できない体験を提供したい」としたほか、エントリーモデルでも「フルサイズで投入した技術をエントリー層のお客様にも手軽に扱っていただきたい。スマートフォンが伸びてきているが、ステップアップとしてカメラ全体の市場がこれ以上縮小しないように取り組んでいきたい」と述べた。

 また、α7R IVの位置づけについて「もっと高解像度がほしい、もっとダイナミックレンジがほしいという、今まで取れていなかったユーザーに向けたもの」と述べる。「中判カメラに迫る高画質をフルサイズで実現した」ことで、富士フイルムやハッセルブラッドが新機種を繰り広げる中判ミラーレスカメラを検討するユーザーにアプローチしたい考えだ。さらに、Aマウントについても「われわれの大事な資産。今後もシステムの強化を訴求していきたい」としたほか、2世代目のまま後継機が発表されていないα7Sシリーズについても「お客様の声も十分に受けている。具体的な内容は今言えないが、きちんと開発している。期待を超えることができたら自信を持って発表したい」と、後継機の開発について言及した。

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