Trump政権は、フランスで計画されているデジタル課税の法案が、米国企業を不当に標的にした不公正な貿易慣行にあたるかどうかを調査すると発表していたが、その翌日、フランス政府は同法案を可決した。フランス上院は現地時間7月11日、同国のユーザーにサービスを提供するIT大手企業などに対し、3%を課税する法案を可決した。Apple、Facebook、Amazon、Googleなどの米大手企業に影響を与える可能性がある。
フランスのこの新しい法律に対する米国の調査は、通商法301条に基づいて行われる。2018年には今回と同様に301条に基づいて行われた調査が、中国に対する追加関税の導入につながった。
Robert Lighthizer米通商代表は発表の中で以下のように述べた。「米国は、フランス議会上院を明日通過する見込みのデジタルサービス税が、不公正に米国企業を標的としていることを非常に懸念している」「大統領は、この法案の影響を調査し、差別的または不合理で、米国の商取引に負担を掛けたり制限したりするものであるか判断するよう指示した」
Microsoft、Google、Facebook、Amazonなどのテクノロジー企業を代表する業界団体Internet Associationは、米国による調査について、「米国がリーダーシップを発揮して、欧州で広がる差別的な新税の流れをくい止める重要な一歩だ」と述べている。
フランスの新法は、世界全体の売上高が7億5000万ユーロ(約916億円)以上、かつフランス国内の売上高が2500万ユーロ(約30億5000万円)以上の企業に影響する。この10年間、フランス政府と欧州連合(EU)は、十分に税金を払っているかどうか判断するため、Apple、Google、Amazon、Facebookへの追徴課税について調査してきた。
新しい法案を提出したフランスのBruno Le Maire財務大臣は以前、EUがデジタル税の導入について合意できなければ、国レベルで大手テクノロジー企業に課税し始めると発言していた。
Appleは2018年、フランス政府に追徴税を支払うことに合意している。金額は5億ユーロ(約610億円)と報じられていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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