A.L.I.テクノロジーズは5月31日、「空のインフラ」構想に関する特許群を発表した。
空のインフラ構想とは、ドローンソリューションを活用したインフラの構築を目指すもの。近年、既存建築物やインフラの老朽化が進む一方、点検を担う人材が不足しており、この問題の解決策としてドローンを活用したソリューションの需要が高まっている。一方で、ドローンソリューションの社会実装に向けた課題として、ドローンによる事故やテロ利用の可能性などが指摘されている。これらの課題をテクノロジーによって解決し、空のインフラ構想を実現すべく、A.L.I.は今回発表した特許群に関する取り組みを進めている。
A.L.I.が取り組んでいるのは、ブロックチェーンを活用した複数通信網管制システムの構築と、社会実装シーン別の技術革新の2点。ブロックチェーン技術の活用によって、堅牢な情報セキュリティを確保した状態で、個々のドローンや、有人機体であるエアモビリティを認証。認証された飛行体の位置情報や飛行ステータスを管理することを目指す。また、物流や点検・検査といった各ニーズに対応するため、自律飛行システムの構築や飛行ルートの可視化、効率的な検査を可能とする技術開発などにも着手している。
A.L.I.によると、これらの技術については一部開発中のものを除き、既に実用化可能なレベルに到達しているという。
今回発表した特許群について、スタートアップの特許戦略を支援するiPLAB Startups 弁理士の中畑稔氏は、「”空のインフラ”が実現するビジョンから逆算して、各特許が多面的に連動した『特許群』となっている点が革新的。今後、空を活用するテクノロジーが益々加速化していく中で、A.L.I.が有する特許群はインフラのベース技術になっていくことを確信している」とコメントしている。
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