ドローンの安定飛行を実現する重心制御技術「4D Gravity」を独自開発するエアロネクストは5月22日、中国におけるビジネス展開の拠点として、深圳市に現地法人「天次科技(深圳)」を設立したと発表した。また、代表(総経理)に川ノ上和文氏が就任した。
同社は、独自開発した4D GravityをUAV(無人航空機)の標準技術にするために特許ポートフォリオを構築し、ライセンスビジネスのグローバル展開を推進している。2018年11月に開催された深圳国際ピッチ大会「Nanshan “Entrepreneurship Star” Contest 2018」で総合3位と知的財産賞をダブル受賞したことを機に、深圳市南山区人民政府、深圳市ドローン産業協会、深圳清華大学研究院より支援を受け、中国におけるビジネス展開の可能性を探っていたという。
深圳市は香港にも近く、経済成長も著しいことから“中国のシリコンバレー”とも称され、多くの起業家や投資家、大企業の開発部などが集まり、「経済特区」にも指定されている。加えて、無数の中小製造メーカーが存在しており、数百のドローン企業が存在しているという。このような環境が、グローバル戦略の第一歩を踏み出す場所として最適と判断し、今回の法人設立となった。
深圳拠点の代表となった川ノ上氏は、2005年に北京語言大学に短期留学したことを機に、上海や北京で日系企業の店舗運営や中国企業の東京進出プロジェクトにおける企画開発・顧客開発などに従事。その後、2016年に深圳、台湾でドローン産業リサーチを開始し、日本と中華圏のドローン産業関係者をつなぐイベント企画や産業ツアーの企画運営を実施している。
現在は、深圳のベイエリア圏を中心に産官学の現地ネットワーク開拓、業界団体、起業家コミュニティ、インキュベーター、アクセラレーター、大学創業コミュニティなどとの関係構築、国際連携のニーズ把握などを進め、日本企業との橋渡しやその後の事業開発のサポートをしているという。
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